記憶に宿る


それは、言葉にすることもできるが、

言葉に降ろした時点で、

文字通り「おちる」ような気がする。


ようは、感覚的であり

その時の、感覚で掴んでいるのが、

一番リアルに近いからだ。


伝えてくれるのはもちろん言葉なのだが、

その時の、


状況

背景

登場人物

気持ち...


全ての要素が、

絶妙なタイミングで絡み合っている。


だから、言葉であって、言葉ではない「何か」が

その瞬間には宿っている。


空気に乘って、

一瞬で体を突き抜けていく「それ」は

時間が経っても

なかなか消えない。


その記憶は


安らぎや

安心感だったり

あたたかみを感じるものであったり

いろいろあると思うんだけれど。


「ああ、この人、信じてもいいかもなあ~」


という、未来につながるような

鮮烈な「今この瞬間」の

光みたいなもの。


その光みたいな、または空気みたいなものに、

魅せられたなら

もう、その引力は、すごい力で引き寄せようとする。


自分のコンフォートゾーンを超える怖さも

うっかり忘れちゃうほどの

その力で、

一気に飛び越えてみるのも悪くない。


ノリ良く行ってみよう。

その時の空気は、

ひかりは

時間が経っても

私の感覚に、ある。

まるで、わたしの体をめぐる血に

宿るように。