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第20回 Mt富士ヒルクライム 選抜『60:28』 レースレポート

どうも!877Bicycleです🍌

noteを始めてから毎月1記事は書いてきましたが、しばらくお休みしていました。というもの書きたい記事は沢山あったのですが、富士ヒル本番に集中したかったのが理由です。主催者選抜クラスに出場するのを決めた2023年12月から、すべてを懸けて挑んだレースレポートを書きます。


まずは結果↓↓

1時間00分28秒86  
主催者選抜クラス男子32位

目標としていたのは、プラチナリング獲得と20位以内(例年の結果から順位を予想)でした。
両方とも達成できませんでしたが、去年の年代別で走った時と比較して1分10秒の短縮は出来ました。←ただの負け惜しみです!
自分の成長曲線は緩やかでした。あと1年続ければプラチナは達成できるかもしれませんが、家族にも今年が最後と約束してトレーニングしてきたので、これにて富士ヒルは終了です!!

レース前

実は火曜日に風邪を引いてしまい、水木と2日間仕事をお休みしていました。前週の土曜日に天照の「なおしさん、とつげきおう、しろわん君」、EMUの「にんにんさん、Shimoさん」と自分の合計6人で試走できる機会がありました。(ちなみにタイムは61:58)
これがかなりの高強度で免疫力が弱っていたところに、翌週の雨で気温差が激しくなり体調を崩してしまいました。この試走で調子が上がる雰囲気があっただけに、自分の体調管理不足を後悔しました。半年以上、富士ヒルのみに照準を合わせていたのに…。しかし、諦めるにはまだ早い!その後、何とか調子を戻すように思いつく回復法をやり尽くしました。

全員選抜出場試走会 レース1週間前
とつげきおうの胸が大きいww


前日の受付日まで喉に違和感がありましたが、自転車には金曜から乗れるようになっていました。そして本番当日のAM3:15に起床した際には全快していて一安心しました。
朝ごはんはレースの3時間前。ピーナッツパンとおにぎりを食べてAM4:00に甲府の自宅を出発します。50分ほどで選抜者が集まる駐車場に到着しました。早々に着替えて自分にとって必需品であるNAQIのスタートオイルとウォームコンペティション2を塗りたくりました。5合目は5℃予報なので、アップジェルを念入りにです。

NAQI スタートオイル
マチューも使ってるんだぜー


アップができるか心配していた霊園臨時駐車場はコンクリートだったので、3本ローラーで20分回します。(雨だった場合に備えて固定ローラーも積んでました。) 新品のベロトーゼシューズカバーを破れないように装着し終わったら、スバルライン下の道で心拍を上げに向かいました。下っていると877Clubのチームメイトを発見したので、少ししたら折り返して登ります。談笑しながら一緒にアップし、AM5:55に会場着したら既に選抜スタート地点に30人ほど並んでるっ‼︎ ギリギリ前が見える位置にバイクを置きました。
しろわん君やにんにんさん、なおしさんなど先週試走したメンバーを発見。去年一緒にサイクリングした銀輪会の井出君が横に並んで、スタートまで談笑。みんなソワソワしながら、あーもう始まるのかぁと現実感がありません。

ちなみに、機材は去年と同様に心拍計もパワメも無い仕様の完全感覚Dreamerです。

パワメ無し1×仕様

ここで勝手に機材紹介

フレーム: FACTOR OSTRO V.A.M.
コンポーネント: SRAM RED AXS 1× 旧型
Front 42T  Rear 10-33T
ホイール:ZIPP 353 NSW Tubeless Disc
タイヤ:Vittoria Corsa Pro Speed 28c TLR 4.3bar
サドル:Prologo Nago Evo Cpc Nack
ペダル:TIME XPRO12
ハンドルステム:BlackInc 一体型

総重量6.65kg  体重は50.5kg


AM6:30 選抜クラス
START〜2合目

今年は特にメンバー層が厚く、出場人数も多いです。目標としては、できるだけ集団についていって先程も書いたプラチナ&トップ20です。

スタートまで30分、半袖半ズボン12℃でしたが、NAQIのおかげで寒くありません。そしてレーススタート。胎内交差点まではポジション争いがありますが、選抜でもロードレースほどゴリゴリしてないのが救いです、平和。交差点を左折したら右に真鍋さんがいて、前へと一気に上がる雰囲気を感じました。真鍋さんの富士ヒル2022優勝動画は何度もZwiftしながら見ていたので、やっと本物に会えました( ・ᴗ・̥̥̥ )
そして計測ラインをこえたら、超ハイペースではないものの、個人的には十分に速いスピードで選抜はコレだよな〜と感じました。(先週しろわん君の逃げを喰らってなかったら余計キツかっただろう…)

優勝した金子さんも音速で先頭へ向かっていきました。集団内は人数が多いおかげで全く風が来ませんが、勾配の強弱で縦伸びしたり詰まったりを繰り返しながら進んでいきます。このインターバルが地味にキツイ!!年代別との1番の違いです。

去年入賞者はどんどん前へ上がっていきますが、自分は身分相応のポジションを獲得するのがやっと。そして、気がついたら1合目下駐車場を過ぎて第一関門突破していました。中切れに注意したくて1kmごと徐々に徐々に前へと上がりながら良いポジションを狙って行きます。途中天照兼ドリームチームの赤鬼さんを見つけて声をかけました。

試走のとき、富士山が見える確率は60%ぐらい


2合目〜3合目

しかし、2合目からセレクションがかけられていきます。勾配があるところで上がるので踏めないメンツから千切れていく雰囲気を感じます。後ろを見る余裕はありせんが、少しずつ音が静かになっていくので判断してます。私の息はゼェハァで、耐え×3です。にんにんさんが近くにいて、声を掛けたいけど発せないぐらい、すでに限界ギリギリ。布留川さんも横に並んで、「ここからペース上がりますよ」的な話があって、気合いを入れたんですが脚はついてきません。。。

「千切れたくない、まだ一緒にいきたい、60分切りたい、ここまで練習してきたのに!!!」そんな気持ちを抱えながら一つずつポジションを落としていきます。あー書いてて辛い。でもその時は無情にも訪れてしまいました。自分は選抜先頭集団からスタート約30分で千切れました

離れた後に後ろから竹芝の方に抜かされました。少しついてみましたがほぼオールアウトしてしまっているので、直ぐにツキギレ…。しかも前では落ちた人たちが4人集まって回してる状況。そう、自分は集団から離れるタイミングをミスったことに気がつきました。

試走の写真 雲海が綺麗


3合目〜4合目

完全に1人になってからはかなり鬱。もう帰りたい。だって一度オールアウトしたのに、まだ半分もあるからです。体感2分だけ休んで、気持ちを作り直します。お世話になった人たちを思い出して、自分を鼓舞し続けます。サイコンを見ず、後ろを振り返らず、黙々とただ前の4人に追いつきたくて単独走を開始しました。1vs4で追いつくのは無理だと思っていましたが、前も一枚岩では無かったようです。分裂し出し、自分は1人パスできました。

残り8kmを過ぎて大沢駐車場まであと少しというタイミングで、「ん…?後ろから威圧感を感じる」まるで弱虫ペダルのように。レース中に初めて振り返ると、そこには20人ほどの大集団が来ていました。先頭は去年も年代別で回していたドリームチームのオーガさんで、「プラチナ獲りたいかー!?」と集団を鼓舞していました。
答えはYesです。自分は飲み込まれながら、まだレースできる喜びも感じました。

その集団内には先ほど声を掛けた赤鬼さんもいて、「ナイスファイトでした」と言っていただき嬉しかったです。そう、ファイトしたのです。

Photo by にんにんサイクル
二十曲峠


4合目〜5合目

大沢駐車場前の折り返しで完全に吸収され、曲がり終わると追い風になり、私は一先ず脚を休めたかったです。しかし思惑とは正反対に、ここでタイムを稼ぐためにと集団のペースが一気に上がりました。前にいた残り3人と、更にその前の人たちも吸収するほどこの集団は活性化していました。
結果から見れば、余裕を残して千切れてから集団に加われば、脚を残した状態でローテに加わりペースアップが出来たかもしれません。しかし、それはタラレバです。(前についていきたかったし…)

話を戻して→マイペース走法から一気に先頭集団並みの辛さで、息は上がりまくり!!!スバルラインは今年で5回目なので高地には慣れたおかげか、なんとか死に体でついていけました。山岳スプリット区間に入り、向かい風+勾配がきつくなります。大会10日前にE1カテで入賞常連のMiNERVA-asahi鉄山さんと試走した時、「ここから平坦ですよ」とか「追い風に変わりますよ」とか自分が励ましに使った言葉をまんま自分に言い聞かせて耐えます。

残り4kmを過ぎてサイコンを久しぶりに見たら53分が目に入りました。キロ2分でもプラチナまで足りない…。でも自分はついていくので精一杯で、集団に身を委ねる他ありません。奥庭駐車場入る前にポジションを少し上げることができたので、奥庭入ったら垂れながら後ろに下がります。なぜなら集団は大きいので下がっても平坦なら後ろについていけるから。むしろ無理にして前で登り切ると直ぐに曳かないといけません。これは予想通りになり、前に10人ぐらいの状況で平坦加速に脚を使わず参加できました。前の5人ぐらいでローテしてるらしく、ポジションはずっと固定のまま残り1kmをすぎました。右から早駆けダッシュをかける人たちが出てきました。しかし、まだ早いのは知ってます。自分は最後のトンネル手前から上げていって、攣りそうな両脚で限界まで踏み倒しました。その集団のトップでゴールしましたが、サイコンを見たら60分を越えていました。

ゴール前、最後の一絞りまでもがく877Bicycle


プラチナを目指した脱落組集団は素晴らしい協調でしたが、私含め誰も60分切りという夢には届きませんでした。


まとめ

ゴール後、自分より速く走った31人がそこに。ここがプラチナとゴールドの境目だったのです。戦友のにんにんさんは「夢(ドリーム)」と言っていたプラチナを獲れて泣いて喜んでいました。何も達成できなかった私は泣けない。その資格がない。もちろん悔しい気持ちはあるけど、後悔は無い。やるだけやった。これが己の実力だとハッキリ分かるから。オールアウトまで追い込んで千切れたポイントがプラチナライダーより早すぎました。PWRを目標まで高められなかった。

レース最後の年として持てる全てを注ぎ込んで臨んだが届かなかった。この経験はヒルクライムにはもう使うことが無いと思いますが、人生にとっては豊かなものになったと感じています。仕事でも家族でも趣味でも全力で取り組んだことは、ベクトルが変わっても必要なパワーだと思うからです。

一緒にレースを走った選手の皆さん、対戦ありがとうございました。ここまで練習に付き合ってくれた仲間、いつもありがとうございます。最後にいつも支えてくれる妻に感謝します。ありがとう

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