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傘の柄を治す実験

実験、というほどではないです。お気に入りだった(過去形なのは、なくしたと思ったら出てきた)傘の柄の樹脂がとけてべっとりと手にくっつきます。こんな時こそ3Dプリンタの出番です!ということで、サクッとデザインしてプリントします。で、こんなのできたよ!と相棒に自慢したら、色がね、と言われました。残念。ということで、反省を込めて記録に残します。

目的と試験方法

目的:傘の柄を作ってみる
実験環境: 3Dプリンタ Prusa Mini+
      ノズル:0.4mm
      ノズル交換時期:2022年7月7日(0.4mm)
      フィラメント: Overture PLAマットブラック、
              Longsell シルクPLAゴールド
              RepRapper TPU白、
              SainSmart TPU黒    

使用したフィラメントはこちらです。


デザインのポイント

熱や大きな力がかかるわけではないので、本体はPLAで作ります。ひっかけたりする部分はTPUフィラメントを使用します。
自分のだとわかるように、上面に模様と名前を入れます。

こんなデザインです。真ん中の模様は花のつもり。自分用は、”Hana"の文字が入ります
傘の柄のベース部分です。きっと、折り畳み傘の共通規格だと思います。別の傘にも利用してみたいと思います。
受け入れやすいようにテーパーを設けました。
柄のボディです
ベース部分をボディから差っ引き、面を少し(0.2mm)下げています。
この向きでプリントします。サポートがつかないようにねじの上をテーパーにします。
Flexマテリアルでプリントする持ち手を付けました
こちらが断面図です。ベースの部分はプリントしませんが、位置関係がわかりやすいように表示させています。

スライス

上部の花マークと文字は別の色にしています。ねじまでの掘り込み部分にサポートが付きますが、それほどの時間ではないので無視することにします。プリント時間が2.5時間と長いのは、レイヤ高さを0.1mmにしているためです。

0.1mmピッチ。ねじの様子が見えます。
0.2mmピッチ。ねじとして出来上がるかどうか不安です。

持ち手部分は小さいのでサクッとプリントできます。

実は途中でトラブルがありました。サポートをつけずにプリントするために、ねじ部分の下に0.2mmの平面を追加したのです。

緑色の部分(0.2mm厚)を追加することで、サポートなしでもプリントできるように、と考えました。この面は内部に隠れますので荒れても構いません。

モデルを読み込んでスライスしたのがこちら。ねじ部分が存在します。

読み込んだ時に気になっていたのは、モデル名の左側に△のエラーマークがついています。

△マークをクリックすると、モデルのエラーが修復されます。

修復された後でスライスをすると、なぜかねじ部分の穴が埋まっています。

ということで、モデルをスライスした際には、意図したとおりの結果になっているかどうかの確認が必須です。

プリント結果

プリントして傘に取り付けたのがこちら。

フィラメントが湿気ていたのか、ひげが出ているのはご愛敬。
どう?と相棒に聞いたところ、カラーリングが安っぽい。金色はないね、やるなら白だね、白い取っ手も変!やっぱ黒じゃない?とのこと。
以前の名刺も、夜にもらう感じ(夜の蝶)、と同僚にも陶芸仲間にもいまいちな反応だったので、自分にはセンスがないことはわかっているのですが。

本体のプリントまではモチベーションが維持されず(Goldは好きじゃないけど、Silverっぽい光沢の銀色のフィラメントが見つからず、好きな色にはこだわりたい)、リングの部分だけ作り直しました。

うーん、こちらの方が良いという理由がよくわかりません。これでは、リングの部分を別パーツとする理由がわかりません。(材質が異なるので別にするのは必然なのですが)
ということで、一応出来上がったので情報を残しておきます!
こちらにもモデルをアップしました。


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