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大曲への道 到着

こまちの中でお弁当を食べて、景色を見ていたらだんだん眠くなってくる。
上野や大宮からお客さんが乗ってきてついに満席に。みなさんスーツケースを持っていらしていて、ああ、GWでおうちに帰るんだなと思った。
心なしか車内は柔らかな温かさに満ちている様に感じられる。
それは私の期待感なのかも知れなかった。

隣の車輌では私と同世代のおじさまグループが缶ビールを何本も開けていて、飲酒による会話等に注意を促すアナウンスがある。
でも、オジサマ方は楽しそうで、こんな時でなかったらよかったねと、心の中で自分を含めた酒飲みに慰めの声をかける。

飛び去る景色を見ているうちに本当に眠ってしまった。
所々目が覚めると風景が変わっていてだいぶん進んだんだなと思う。
盛岡からは地震の影響でスピードを落としての走行とアナウンスがあり、外の景色に目をこらす。
途中、いいちこのCMのような清流が三箇所くらい見られ、こんなところにオフロードバイクに乗って行けたら楽しいだろうなと思った。

徐々にお客さんが下車していき、空席がポツリポツリと出てくる。
だんだんと大曲に近くなるにつれて眠気は飛んで落ち着かない気分になってくる。
みんなガタガタと下車準備をしている。


大曲では大変多くの旅客が下車されていた。
あんなに早朝発の新幹線だったのにね。
乗る時は時間がなくて慌てていたのだけれど、初めて東北方面新幹線の連結部分を見る。
山陽新幹線とはまた違った趣にビックリ。
でも、あの形だから所々切り離して色々なところに行けるんだなと、物凄く感動した。
日本人ってすごいと思った。

にわか撮りテツになって、こまちの写真を撮る。
発車が迫ると、youtubeで見た、燃え上がれ〜のメロディが発車ベルだった。
そうだよな。
花火の街だもん。
それだけで、なんだかとても嬉しかった。

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