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CDとマテリアルリサイクル

イベントごとに大量に購入させられるCD
きちんとリサイクルしているヲタクはいるだろうか

鹿目凛さんが続けてきたリリースイベント
大量のCDを購入させられて、ある程度は友人/知人に配るものの、結局廃棄することになるCD 
その背徳感をきっかけにマテリアルリサイクルについて考えて欲しいと言うSDGsへの取り組みが理解されていないのではないか

そこでぼくはこの記事を書くことにした

まずは結論を述べる
リサイクルしやすいCDを売ろう
リサイクルしやすいCDを買おう

ヲタクが環境問題について考えるとき、必ずぶつかる壁
それは大量に廃棄しているCDの存在

CDがどのように廃棄/リサイクルされているのかを理解することで
環境問題について考える
ここでは、リサイクルの3形態である①廃棄物であるポリマーを再ペレット化して再利用するマテリアルリサイクル、②廃棄物であるポリマーを原料まで分解して再利用するケミカルリサイクル、③燃やして燃料として利用するサーマルリサイクルのうち、①のマテリアルリサイクルについて言及する

参考にした資料は、下記の経済産業省のレポートである
https://www.meti.go.jp/policy/recycle/main/data/research/h22fy/22fy2203-1_discpolycar/22fy2203-1_discpolycar-04.pdf

①ポリカーボネートのマテリアルリサイクルについて
CDの基板はポリカーボネートで構成されている
ポリカーボネートのような樹脂は、分別/粉砕/混錬という工程を経てペレット化することで、樹脂原料として再利用できる
これがマテリアルリサイクルである

プラスチックのマテリアルリサイクルの課題の一つに樹脂の組成の多様性がある
ポリカーボネート並びにポリプロピレン、ポリエチレンのようなプラスチックは用途ごとに分子量を調整している

CDに使用されるポリカーボネートは分子量が15000程度と一般に使われるポリカーボネートの分子量である20000程度に比べて低く、衝撃強度が劣る

そのため、CDから再生産したペレットは、そのままでは他の用途に展開できず、高分子量の樹脂とブレンドして使用するなどの制約が出てくる

CDに使用されるポリカーボネートは再度CDに使用するのが理想である

②CDのマテリアルリサイクルの課題
CDをマテリアルリサイクルのフローで処理する際のネックは分別である
包装、ケース、封入物などなど
これらを分別しないことには、純度の高いポリカーボネート原料を得ることができない
CD以外に分別するべき素材が多いこと、それがマテリアルの課題である

③CDをリサイクルする方法
では、我々はCDを廃棄するとき、どのように処理するべきなのか
ネットで調べてもピンとくるものはヒットしなかった
まだまだ、家庭向けのCDリサイクルは普及しておらず、今後の課題となっている

家庭向けのCDリサイクルが普及していない
では、どのようにこの問題を解決していくべきか
それは、分別しやすい形態のCDを普及することである
単一組成のCD(リサイクル盤、SDGs盤など)を販売し、余ったCDをCDショップ等で回収できるようにする

そうすることで、消費者である我々ヲタクたちやCDを販売するレコードショップやアイドルグループなどの生産者は、社会的責任(CSR)の行動を通じてSDGsへ貢献している自己充実感を得ながら、持続可能な活動をすることができるのではないか

リサイクルしやすいCDを売ろう
リサイクルしやすいCDを買おう

これが2030年に向けたCDリリースイベントのキーワードになるのではないか
とぼくは思っている

まぁ、特典券だけ売ってくれれば、全て解決するのだが

※サムネの画像はひげのゆーとさんの画像を無断で使用しています
ベボガ  でんぱ CDで検索したら出てきました

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