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AEDによる電気ショックって、心臓をいったん止める機能だって知ってました?

僕はこれまで、誤った認識でドラマなどで、“それ”を見ていました。“AED(自動体外式除細動器)は、心臓を再び動かす機器”だと思っていませんか?

先週、救命救急の講習がありました。実はこの半年で、①目の前で(というか真横で)意識を失いぶっ倒れた人と遭遇し、手分けして対応した②交通事故を目撃して、ケガ人対応と救急車要請を指示した経験をし、決して他人事ではないなと思って、受講しました。

講習の目標は「救急車が現場に到着するまで、心肺蘇生法を行う」「AEDを正しく理解し、正しく使用できる」。一部、人工呼吸は衛生面から最近ではやらなくなったと聞きますが、どちらかというと、優先順位が変わったと理解した方がよさそうです。

倒れている人の様子を確認後、すぐに胸骨圧迫(心臓マッサージ)を行うことが優先されてます。

>>グラフの出所:東京消防庁

さて本題のAEDの機能について。心肺停止…心臓は、目で見てあるいは耳を当てて止まっているように思えても、実際には、微かにケイレン(細動)しているそうです。だから先ほどの胸骨圧迫は、全身や脳へ血液を送り、心臓自身にも血液を送るために絶えず行う必要があります。

AEDは強い電気ショックをあたえて、心臓を再び動かすものだと思っていましたが、実際は微かに動いています。逆に危ない気がしてきました。

ケイレンした心臓をいったん(リセット)止める。そのための機能だったんです。

ケイレンによって不規則に鼓動(不整脈)する心臓をリセットし、リズムを整えるもの。つまりAEDだけで、人は助からないことが分かりました。そして今回の講習では、リセットしたあと救急車が到着するまでの間、絶えず胸骨圧迫を行い、心臓のリズムを整えることが蘇生の可能性を左右することを知りました。

最後に、人の命を救うのは、知識以上に勇気だと思いました。最近の2度、有事に遭遇したときは、いずれも人がたくさんいた場所にも関わらず、多くが見送って素通りしていきました。「私には出来ない(力にならない)」「自分に助けを求めていない」そんな感情だったからでしょう。出来ることはあるんです!声を出して、周りの助けを呼んで、力を合わせる。その一歩のために、最低限の知識を身につける、そこからはじめましょう。

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