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楽しさや華やかさの大切さ

バタバタして随分と間が空いてしまいましたが、また少し書きます。


会社を運営していると、本当に多くの刺激や気付きを得ます。

特に85[ハチゴウ]といった、コンセプトを掲げた事業では尚更です。


僕はこれまで、環境問題は真剣に、かつストイックに取り組まなければいけないといった考えでいました。

刻一刻と悪化を辿る環境に対し、耳に流れてくる「出来る事から一歩ずつ」といった言葉に、そんなに悠長な状況では無いと苛立ちを覚えたり、家や会社では照明や空調の使用を制限したりと、かなりストイックに自律・他律を進めていました。

その結果、生まれたのは家族や社内の不理解でした。

君達の未来の為にやっている事なのだと煽れば煽るほど、子供達の生活態度は硬化し、距離が生まれていきましたし、そうした状況に自分自身が疲弊し、頑なになっていました。


85[ハチゴウ]立ち上げ時、リサーチの為に、あるサスティナブルのお店に伺った際、お店にいらっしゃるお客様を見ていると、皆さまが達観された世界の人々に見えました。

欲を抑え、自らの彩りを望まず、悟りを開かれた境地にいらっしゃる僧侶の様な印象を受けました。

確かにそうした思想を持ち、俗社会からの距離をとれる方は強く、素晴らしいと思います。

ただ、自分を含め、そうした生活を送れる人がどれだけ居るのか?

…僕には難しいと感じました。

株式会社ハイブでは今まで様々な店舗の内装を手掛けてきており、彩りに溢れた空間に囲まれて来た事もあり、心が躍る様な色を強く望んだのです。

以前、NIKEのCMでクリスティアーノ・ロナウドと名も無き少年が入れ替わり、お互いに努力した結果、数年後に同じピッチで顔を合わせるといった内容に感動した事を思い出しました。

昔の泥臭い努力・根性が美しいとする価値観が変わり、カッコ良くないとされる今でも通じる、美しい映像と内容に仕上げられていました。

人は、五感を通して価値を認識し、理由や動機にしていくのです。

そこで85[ハチゴウ]では、商品セレクトの基準である6つの要素(オーガニック)、(天然素材)、(無添加)、(環境・社会貢献性)、(長く使える事)、(発酵)の他、パッケージ含めた見え方を強く意識する事としました。

キレイ・カワイイからといった理由で手に取っていただいた商品が生活に色を添え、使っていく中で体の変化や、環境にも優しい事で心までが気持ちイイ暮らしをつくる。

また、専門性の強い達観した世界観ではなく、間口が広く先ず一歩を踏み出せるお店としました。

環境負荷に対するアプローチとして考えると、ストイックに限るよりも、より多くの方が少し改善する方が、大きな貢献が可能だからです。


そうした気付きから85のこだわりができましたし、僕のスタイルとしてもストイックに自律・他律するのでは無く、ポジティブなカッコ良さとしてのエコライフを解き、家族・社内の理解を少しずつですが得ています。