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なぜAI絵っぽく見えるのか


こんにちは。852話です。

AI画像がありふれたものになりました。
しかしよく見ると人間が作った画像との違いに気づきます。
これはAI絵を見まくったがゆえの「目の肥え」で判断がついている部分と、元からの直感的な判断と二方向から感じる部分です。
今回は、AI画像の特徴に付いて、少し考えていきます。

前提として、自分はAIっぽいAI絵が好きです。mid/nijijourney、DALLE、StableDiffusion、KLINGなど、それぞれで特徴に差があることは心に留めしながら読み進んでください。
この記事は「見分けて魔女狩りするための区別方法」ではありません。

1. 解像度と細部の問題

AIが作る画像には、解像度や細部の描写に特徴的な問題があります。

ぼやけた線と不自然なテクスチャ

  • 拡大すると線がぼやける: AI画像を拡大してみると、線がくっきりしていなくて、溶けたようになっていることが多いです。例えば、髪の毛の一本一本や服のしわに、はっきりしない箇所があったりします。シャープなAI絵でも、細かく観ると「シャープに見えているだけ」と言う場合があります。

  • 不自然なテクスチャ: これは特に古いバージョンのモデルにありがちな傾向ですが、人間の肌、木の表面、布の質感などが、現実離れした感じになっていることがあります。拡大すると、妙にツルツルしていたり、逆にでこぼこしすぎていたりします。ナチュラルでなく過剰な描画になっている場合があります。

アップスケーリングの痕跡

AIは最初に低解像度の画像を作り、それを別のAIで拡大することがあります。この過程で次のような特徴が現れます:

  • 不自然なシャープさ: 画像の全体が不自然にくっきりしすぎていることがあります。

  • 変な模様の出現: 拡大処理によって、本来そこにないはずの模様が現れることがあります。

2. 幾何学的な形の不正確さ

AIは直線や正確な円を描くのが苦手です。不可能ではないですが、構造上難しい描写があります。

  • まっすぐじゃない直線: 建物の輪郭線など、本来まっすぐなはずの線が微妙に曲がっていたりします。

  • 歪んだ円: 時計の文字盤や車輪など、完璧な円のはずの部分が少し歪んでいることがあります。

  • 左右非対称: 人の顔や建物など、左右対称なはずのものが微妙にずれていることがよくあります。

3. 不要なものが描かれがち

AIは画像の文脈や意味を完全には理解していないので、変なものを描画することがあります。

  • 過剰な装飾: シンプルな画像のはずなのに、妙に装飾的な要素が入っていたりします。

  • 不自然に複雑な背景: 主役に焦点を当てるべき場面なのに、背景が複雑すぎることがあります。

  • ありえない状況: 物理法則を無視した描写(例:重力がおかしい)や、場面に合わない物が描かれていたりします。

4. 情報量は多いが整合性に欠ける

AI画像は情報量が多く、細かいところまで描かれていることが多いです。でも、その情報の整合性がとれていないことがよくあります。

  • 過剰な細部: 人間なら省略するような細かい部分まで均一に描き込まれていることがあります。

  • 不自然な陰影: 光の当たり方が画像の中で統一されていないことがあります。これは、一見絵としての印象が良いので見逃されがちです。

  • 解剖学的な間違い: 整っているように見えて、塗りにごまかされているだけで人や動物の体の構造が不自然だったりします。

  • 遠近法のおかしさ: 画像の中で遠近感が一貫していないことがあります。




と、上記で挙げたのは"少し前までのAI画像の特徴郡"です。

もっというと微細なカラーノイズが乗って斑になってるとか線に筆感がないとか塗りの色数が多すぎるとかそもそも「AI顔」になってたりとか頭でもデコから上の比率がでかい(顔の部分と髪の部分のバランスがAI的)等いろいろあります。

AI画像生成技術は日々進歩しており、人間の作品との区別が難しくなってきています。上の例だけでは当てはまらない例も多いです。
現時点ではまだ、解像度、形の正確さ、論理的な整合性などの面で、人間の作品とは違う特徴があります。が、いずれなくなっていく違和感かもしれません。


というかそもそもこれらの特徴は「人間が描いても起こり得る特徴」だったりするので注意が必要です。(技量による)


同時に、AI画像を検出する技術も発展しています。

  • 機械学習による検出: AIを使ってAI画像を見分ける技術が開発されています。

  • 画像の細かい分析: 画像に含まれる微細なパターンを分析して、AI生成かどうかを判断する方法もあります。

これらの特徴を知っておくことは、楽しいことです。
これらの欠点があっても「何かいい感じ」の画像はもう出来てしまっているということが興味深いです。
AI技術の進歩によって、これらの特徴がなくなる日も近いかもしれません。




総括するとこういうシンプルな絵はもうあんま見分けつかないなって話。


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