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042:農林水産Show!

2009年1月、お笑い芸人であるエレキコミックの今立(いまだち)くんと新年会と称して飲んでいる時のこと。

ボクが
「今年は何をしたい人?」
と訊いたら、
「野菜を育ててみたい!」
という返事が返ってきました。

東京生まれ東京育ちの彼はその頃、西新宿のマンションに住んでいて、農業とは程遠い生活を送っていたので、出来るとしたらベランダで何かしらの野菜を育てることくらいだよなーと思いました。

でも、ただベランダ菜園をするだけだと長続きもしなさそうだし、何よりボクも楽しくない。
せっかくのお笑い芸人の面白さが活かせないのはどうしたものかと思い、当時お付き合いのあった雑誌編集者さんに話を聞いてもらいに行きました。

「ボクの友人の芸人さんがベランダ菜園を始めるので、その一部始終をコラムで発信するの面白そうじゃない?」
だいたいこんなことを伝えました。

すると「いいね、やりましょう!」ということになり、「ChouChou」(シュシュ)という雑誌でベランダ菜園のコラムがスタートしたのです。
2009年3月のことでした。

僭越ながらコーナータイトルは命名させていただきました
ベランダのファーマーなので「ベラファー」です


ホームセンターにプランターや腐葉土、スコップ、野菜の種などを買いに行くところから連載が始まりました。
ネギやミニトマト、ナスなんかを育て、その模様を写真と文章で発信していきます。

このコラムを通して多くのことを学びました。
そのことがボクの人生を豊かにしていると言っても過言ではないですし、今もいろんな人に「考え方のお手本」として伝えるようにしています。
(最後の方に書きましょうね)


しかし、こともあろうか、そんなコラムも短命に終わってしまいます。
2009年10月22日発売号をもって休刊することになったのです。
16年半も続いた雑誌の最後の7ヶ月だけお付き合いをさせていただいたような形になりました。
(決して我々が終わらせたわけではないと信じて疑いませんとも!)

惜しまれつつ幕を閉じ、年も明けて2010年になり、特に何も無いまま、何も育てることもないまま、ベランダには固まった腐葉土の入ったプランターが残ったまま、1年が過ぎようとした年末のこと。

忘年会と称して飲んでいる時、今立くんに、
「来年は何をしたい人?」
と訊いたら、
「農業をやってみたい!」
という返事が返ってきました。

その場でプロジェクト名が降ってきました。

「農林水産Show!」

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