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【競馬コラム】待ちに待った初勝利

俗に言う「シーヴの19」である。だからこそ余計に注目を浴びるし、求められた結果が出ないとネタ扱いされてしまう。気の毒な命運を背負ってしまったものだと思う。

一昨年のセレクトセールで5億1000万円(税別)の超高額で落札されたショウナンアデイブが、5戦目にして初勝利を挙げた。これまでの4戦はすべて2着。追い込みが届かなかったり、好位から伸び切れなかったりとじれったい競馬が続いていたが、ついに大きな大きな第一歩を踏み出すことができた。

ついつい「落札価格をペイするにはどれだけ活躍しなければならないのか」という目線で見てしまうが、恐らくショウナンの国本哲秀オーナーからしてみればそんなことはどうでもいいのである。残り少なくなったディープインパクト産駒の中から「これぞ!」という一頭を自分のものにしたい..そんな夢が託されているのだ。

だからこんなヤツの言うことなんかスルーされて然るべきw

とはいえ、ひとつ勝つかどうかは競走馬としての行方を大きく左右する。グズグズしていたらあっという間に未勝利戦なんてなくなるし、いくら勝てる能力があっても結果がそのまま出るとは限らないのが競馬。レースを使い込んでいくうちにHPを削られ、調子を崩したまま連戦に耐えるなんてケースもめずらしい話ではない。

逆に、このタイミングで未勝利を脱出できたのならば、日本ダービー出走もワンチャンあるよね。青葉賞か京都新聞杯あたりを経由して晴れ舞台に立てれば、それこそオーナーの願いにも応えられたと胸を張れる。もちろん大切な一頭だけに無理使いはしてこないとは思うので、馬のコンディションとじっくり相談ということになるだろうけど。

今後はいい意味で注目を集められれば。

ついでと言っては悪いがもう一頭、待ちに待った初勝利を挙げた馬がいた。ショウナンアデイブと同じ日の阪神で勝ち上がった、メイショウキッドである。

こちらはデビューから5戦続けて3着、そして3戦続けて2着と超もどかしい結果が続いていたのだが、9戦目にして鮮やかな差し切り勝ちを収めた。収得賞金はすでに1,840万円に到達したようで、たぶんですけど新馬→平場1勝クラスを連勝するより稼いでるはず。えらい。

ホッコータルマエ産駒のこの馬は、クラシックに間に合うとかそういう次元でなく、ダートで長く活躍するのが目標になるだろう。その素質は十分に秘めていると思うので今後もマイペースで頑張ってもらいたい。

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