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【競馬コラム】崖っぷち未勝利戦にドラマあり

夏競馬の終わりは3歳未勝利馬の戦いを終える瞬間でもある。もちろん地方転出や格上挑戦など現役を続ける方法は残されているが、どうあがいても望みのなさそうな馬にとってはひとつの区切りとなるシーズンだ。

J1残留争いなんかを見ていてもそうだが、崖っぷちの戦いには常にドラマがある。今週はその中からネタを二つ取り上げたい。まずは土曜札幌で勝ち上がったスコールユニバンス。デビューから14戦して2着が6回3着が2回。いつでも勝てそうなレースが続きながら、あと一歩が届かずにいた。先々週に札幌競馬場を訪れた際にも出走しており、何度目かの正直が実現するかと注目していたが4着。ルメール起用も実らずに終わるか..と思っていたが、コンビ結成2戦目できっちり結果を残した。さすが。

何といっても新馬戦で敗れたのがナミュールである。いきなり強敵とエンカウントする不運。勝ち馬よりも速い上がりの脚を使った内容はインパクト十分だったが、今から思えば「タメる」ことにこだわりすぎたことが足踏みの原因だったのかも。馬柱にズラリと並ぶ「★古川奈穂」の文字が少し切ない..

前述のとおり、G2勝ち馬にも劣らない末脚を繰り出した能力は1勝クラスで甘んじるものでもなさそう。陣営もまだまだ上を見据えているだろうし、その期待に応えられる可能性は十分にある。まずは、ゆっくり休もう!

そしてもう一つが日曜小倉のワンダーブレットである。というか小牧太である。園田のキングとして鳴らし、中央移籍後もリーディング上位の常連であり続けた男に訪れた、丸1年ぶりの勝利の瞬間であった。

netkeibaのコラムでも「勝てへんけど、身体は元気やから腐らずやるしかないねえ」と前向きに語る一方で「こないだは久々にベロベロに酔っ払ったわ(笑)」などと書いてていやそんなんやから勝てへんのではとツッコミを入れたくなったりしていたのだが、とりあえずこれでひと安心かな。何せ「1年で1勝もできんかったら引退する(かも)」みたいなコメントもあったからね。まあ別に引退が惜しいというわけではないけど、全盛期を知る者としてはもう少し華々しくターフに別れを告げてほしいからね。




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