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【ガンバ大阪】15連戦の振り返りと残留争いに向けて

ルヴァン杯の準々決勝敗退をもって、「地獄の15連戦」がようやく終わった。大阪ダービーで0-4という屈辱的なスコアで敗れたことについては容易に受け入れられるものではないが、まずは選手をはじめ全ての関係者に労いの言葉をかけたい。

本当におつかれさまでした。

想像を絶する日々だったと思う。そもそもウズベキスタンでのACL6連戦からわずか1週間後にリーグ戦が再開という設定からして鬼。しかも帰国してしばらくは隔離生活が続き、選手らは家族にも会えずホテルで缶詰め。心身ともリフレッシュなど望めないまま、待ち受けているのは試合だけ。しかも7月下旬からの酷暑シーズンで、観客も限られた数しか入れずに己を奮い立たせる空気もない。

よくみんなメンタル壊さず試合に出てくれた。これぞプロフェッショナルよ。

数少ない得点シーンでも喜びが控えめで、「もっと明るく振る舞えばいいのに」と感じることもあったが、半ば作業と化した試合を楽しめる状態ではなかったよね、とてもじゃないけど。

■ 15連戦の成績まとめ

まずは簡単に結果を振り返る。

<リーグ戦>
07/17 ○福岡1-0 → やっぱりパトリック!
07/21 ●神戸1-2 → セットプレー弱すぎ問題
07/24 ●鹿島0-1 → 何もできず
07/27 ○大分2-1 → ロート製薬さんの目薬
07/30 ○札幌2-0 → 髙尾負傷
08/03 ○仙台1-0 → 柳澤デビュー
08/06 ●横M2-3 → ウェリントン負傷
08/09 ●徳島1-2 → THE完敗・一美移籍
08/13 ○清水1-0 → 山見!!!!!

08/21 △東京0-0 → 個に頼り合う痛み分け
08/25 ●横C1-3 → ターンオーバー失敗
08/28 ●C大0-1 → 静かに大阪ダービー完敗
→ 5勝1分6敗 得点12 失点13

<天皇杯>
08/18 ○松本2-0
→ ラウンド16進出

<ルヴァン杯>
09/01 ○C大1-0
09/05 ●C大0-4
→ 準々決勝敗退

「会心の試合」などと呼べるゲームは一つもなかったし、成す術もないまま敗れた試合もいくつもあった。重要なポジションでの負傷者も出たし、戦術面の向上を図る時間もない。ただただ個のスキルに頼るだけの戦い。何ひとつおもしろいことなどなかった。
それと同時に、この過酷な条件下でもたらされた勝点16は、限りなくベストに近いものだと思っている。
正直この連戦が始まるまではもっと厳しいことになると想定していたし、もし他の残留争い中のクラブが同じ境遇に置かれていたらひとたまりもなかったんじゃないかと。それを乗り越えられたのはガンバ大阪のせめてもの意地。

■ 残留争いの行方

残留争いはどうなるだろう。

現在、降格ゾーン最上位である17位の徳島との勝点差は「7」。何か大丈夫な気がするけどそんなチョロくないですよね..
近年の残留争いって、どちらかといえばずっと降格圏にいて上との差を計算するパターンばかりでしたけど今回は追われる立場(何か強キャラみたいになってる)なので心の持ちようがわからん。
こないだ完敗を喫した横浜FCのように各クラブ補強も積極的ですし、下からの追い上げは熾烈なものになりそう。こわい。

しかもウワサによると、最終盤に上位クラブとの対戦が目白押しらしいじゃないですかガンバ大阪さん。

<残り11試合の対戦カード>
第28節 仙台
第29節 鹿島
第30節 柏
第31節 札幌
第32節 浦和
第33節 鳥栖
第34節 横浜M
第35節 大分
第36節 名古屋
第37節 川崎
第38節 湘南

まず残り11試合しかないことに驚いた。そして押し寄せる上位陣と残留争いの直接対決..

現在ガンバの勝点が「30」で、17位の徳島が「23」。その下はさらにちょっと離れてる。徳島が残り半分勝つとして(ちょっと盛り気味に)「38」まで伸ばした場合、ガンバは残り3勝で「39」で到達するのでクリア。

..さすがにいけんじゃね?

例年より試合数が多いのに40未満で残留できんの? なぜか我が軍が巻き込まれる年って勝点ボーダー上がり気味な傾向にあるけど大丈夫?

でも勝点を積めないまま終盤のラスボス戦に突入はまずいので、できるだけ早めに1つ2つと勝っていかなければならない。仙台~札幌までの4試合で2勝。

いけるやろ、15連戦でも半分近く勝てたんやから..

■ 「仕方ない」にも限度というものが

本来なら人生を豊かにしてくれるはずの存在がこれだけストレス性の物質を放出してくるとかたまったもんじゃないですけど、この理不尽な境遇を考えると怒りや不満といった感情があまり沸き起こってこないんですよね。もし自分が同じ立場にあったら、あらゆる批判も「ちょっと待って、わかってるから一回静かにして..」って言いたくなると思う。正論を必要としない局面というのが世の中には存在するのだ。

なので最近はもう「仕方ない」でだいたいのことは片付けてる。

ただ、さすがに降格だけは「仕方ない」では済まされない。寛容な心にも限度というものがある。この過酷なシーズンを最低限の結末で締めくくることが、未来へつながると信じたい。

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