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【ガンバ大阪】崩せなければ壊せばいい/J1第3節:大分戦○2-1

「ブロックの崩し方が最後までわからなかったので、もうブッ壊すことにしました」。残り10分、なりふり構わぬ中央突破とハイボール攻勢で逆転勝利。お世辞にも「いい試合だった」とは言えないが、苦境のチームに勇気と希望を与える大きな大きな1勝だった。

□ 2021年7月27日:J1第3節
ガンバ大阪2-1大分トリニータ

1点ビハインドの後半、倉田・矢島・宇佐美の3枚を同時に投入して反撃を開始。カウンター覚悟で前に人数をかけながら徐々に相手ゴールに迫ると、その10分後には菅沼に替えてペレイラもピッチへ。

直後、ペナルティエリア前の混戦からこぼれたボールをダイレクトで捕らえると、美しい弾道を描いてボールはネットに突き刺さった。こうなると勢いは完全にガンバへ。前に出て来られず自陣に張り付け状態の大分に対しロングボール入れ放題状態に持ち込むと、最後はパトリックの完璧な落としを宇佐美がズドン。

ゴールが決まった瞬間、真っ先にベンチへと駆け込む宇佐美。そして歓喜の輪。そう、そうなんよこれが見たかったのよ。



「個の力」に頼ったサッカーは得てして評価が低いものだ。戦術がない、組織として成り立っていない..まあまあ言われ放題である。
だが、この試合を見てもわかる通り今のガンバ大阪が持つストロングポイントは間違いなく「個の力」にある。逆に言えばそれしかなかったりもするのだが。

得点に絡んだ宇佐美・ペレイラ・パトリックのFW陣だけではない。長沢・呉屋と対峙したFWを完封した昌子に攻撃面でも威力を発揮するヨングォン、そして毎試合のようにビッグセーブを繰り出す東口。

頼りになるヤツらばかりじゃないか。

ポジショナルプレー全盛の時代においては極めて原始的な選択なのかもしれないが、そもそも向いていないものは向いていないのだ。立ち位置?ボディアングル? そんなもん知らん、バシッとシュート打てば入るんですわ。

彼らのポテンシャルを活かすサッカーを志すことが、低迷を打破する最短かつ最善の道。そう覚悟を決めさせる勝利だった。

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