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【競馬コラム】地味に強いぞ新王者テーオーケインズ

ちょうどこのチャンピオンズCに先駆けて、いつもお世話になってる「ウマフリ」さんからクロフネの記事をご依頼いただいたんですよ。

JCダートの7馬身差圧勝ってめちゃくちゃ強かったですよね、それこそ一生忘れられないレベルの衝撃でした。そこに至るまでの過程もドラマチックだったし、だからこそ今もこうして語り継がれているわけです。

しかしテーオーケインズの6馬身差はどうだろう..w 語り継がれるどころか、来年にはうっかり忘れてしまってもおかしくないほどに地味だ。きょうのレースを見ていても「うおおぉ、すげえ!」というよりは( ゚д゚)ポカーンとしてたら知らん間にぶっちぎっていた。レース前の話題もすっかりソダシに持っていかれていたし、帝王賞の勝ち馬ながら前走のJBCクラシックで4着に敗れていたこともあって「主役」の扱いを受けることはできずにいた。
ただ、馬券はちゃんと単勝1番人気。2着チュウワウィザードとの馬連も圧倒的に売れており610円と渋い配当に。さすが馬券師たちはしっかり冷静に検討してらっしゃる。地味だ地味だと言いつつみんな感謝してるはずですよw

現在のダート戦線は絶対王者不在の過渡期にある。だからこそカジノフォンテンやミューチャリーなど生え抜きの地方勢が交流G1でガツンとぶちかますおもしろさがあるわけだが、そこに出現した新王者テーオーケインズにかかる期待は大きい。まだ4歳とダート戦線なら若手の部類に入るし、最近よくある「いや、地方のダートはちょっと..」みたいなこともない。あとは欲を言えばフェブラリーSでも貫禄を見せてほしいところだが、近年のダート戦線は路線が細分化されてきているし使わないかもなあ..JBC→チャンピオンズC→東京大賞典→フェブラリーS→ドバイワールドCくらいはこなしてほしいとかいうのも時代錯誤なんでしょうかもはや。サウジアラビア遠征という新ルートも開拓されましたし..


勝ち馬には完敗も、確かな爪痕を残してくれたのが3着のアナザートゥルースと坂井瑠星。4角の手応えが思いのほか良く、一瞬は勝つんじゃないかと思ったほど。最後もインティとの3着争いでしぶとく先着し、3連系馬券をお持ちの皆さんに貢献したり迷惑をかけたりしたw
中央のG1で馬券に絡んだのってこれが初めてですよね確か..何も忘れてないですよね。陣営からも「鞍上がうまく乗ってくれた」とお褒めの言葉をいただいたし、こういう積み重ねがトップへの道を切り開いていくと思ってる。
今季は春と秋の海外遠征で騎乗機会が少なかったが、それでもここまで45勝とキャリアハイを更新。残り1ヶ月も充実の内容で締めくくってほしい。

ソダシは「不安視された時が強い」の法則に基づいて期待していたのだが、残念ながら撃沈。ゲートの中で待たされながら好スタートを切り、ハナを奪った時は勝ったかと思ったのだが、直線入り口で後続に並びかけられるとあっさり後退してしまった。
終わってみれば「そらそうよ」の結果だったが、これまで数々の不安説を吹き飛ばし常識を覆してきた白毛の女王である。このチャレンジも決して無謀なものではなかったし、敗れたとはいえ何ら恥じることなどない。
ただ、気がかりなのは敗因。単なる力負けやダート適性の問題ならともかく、競走に対する意欲が失せつつあるのだとすればそれはまずい。下手すりゃ中身のない大敗を重ねるだけになってしまうので、陣営はどうにか立て直しを図りたいところ。

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