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【競馬コラム】ウナギノボリに託したい夢-もう一度、あの勝負服に栄光を

11日(土)中京5Rの新馬戦を制したウナギノボリ。スタート直後から前進気勢に欠け、鞍上の手が動きながらの追走となったが、直線に入ると急に「やる気スイッチ」が入ったかのように鋭く加速。いったんは進路が狭くなるも、外に持ち出されると再スパートし、先に抜け出したリゴレットをきっちりと捕らえてのデビュー勝ちとなった。

● レース後のコメント
1着 ウナギノボリ(和田竜二騎手)
「調教から集中力がないと聞いていて、ゲートから出て行かずに前半からついて行くので精一杯でしたが、3コーナーから急に動き出して後はどこに行こうかという感じでした。掴み切れないですが、逆に良いかもしれません。(気分が)乗っていると動くタイプで、能力は高いと思います。名前通りですね」

■ 【メイクデビュー】(中京5R)間を突いたウナギノボリが差し切って新馬勝ち -ラジオNIKKEI

手綱を取った「馬上のエンターテイナー」和田竜二も狙い通りのコメントを残せたさぞかし満足だろうw

父は初年度から産駒が大活躍中のドレフォン。母ノンキも現役時代は音無秀孝厩舎のもとで走り、さらにその姉には悲劇の名馬サンアディユがいるという厩舎ゆかりの血統になる。

馬主の小田切有一さんにとっても、久々のスターホース候補となりそうだ。
かつてはオレハマッテルゼやエガオヲミセテなど、G1を争うような活躍馬を所有されていたが、時代の流れか近年はやや規模も縮小気味。OPで走っていたのも、ちょうどウナギノボリの半兄にあたるビックリシタナモーがいたくらいで、勝ち鞍を挙げたのも彼が19年9月に大阪スポーツ杯(準OP)を勝って以来ということになる。

小田切さんといえば、言わずとしれた珍名馬界のレジェンド。ただおもしろいだけでなく、ギミックに富んでいたり温かいメッセージが込められていたりするその命名センスが大好きだ。「粘れ、伸びろ」と応援せずにはいられないモチなんかはその集大成。緑色の胴に白の水玉模様が入った、レトロなデザインの勝負服が競馬場を彩ってくれると、それだけでうれしくなってくる。

願わくばウナギノボリも偉大な先輩たちに続いて重賞戦線で活躍してもらいたいところ。そして次走はサウジアラビアロイヤルCを目標に調整を続けられることになったらしい。コマンドライン・ステルナティーアとサンデーレーシングの牡馬・牝馬エース級が出走を予定しているハイレベルな一戦に挑戦するその姿勢やよし。持ち前の「つかみどころのなさ」で、クラシック候補生たちに一泡吹かせるシーンを期待したい。

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