見出し画像

【競馬コラム】ムラマサノヨートー再び

先日、ピンクカメオの訃報が届きふと当時のことを思い出した。彼女が勝ったNHKマイルCは、彼女(現奥さん)のワンルームマンションで小さなブラウン管のテレビで見ていた。付き合い始めてまだ1年弱、一日中ずっと家の中でダラダラしてても(イチャイチャしていたとも言う)何の苦痛もなかったもんだ。今じゃ信じられんw

ピンクカメオ自身も単勝17番人気での大駆けだったが、さらにそれ以下の人気で3着と大激走を見せたのがムラマサノヨートーである。シンガリ18番人気ながら馬券圏内に突っ込み、3連単9,739,870円の衝撃的な配当を生み出した。そのインパクトと、何とも言えない個性的な馬名もあって「NHKマイルCの穴馬といえばムラマサノヨートー」というイメージが未だに強い。

その後継ともいうべき馬が現れた。カワキタレブリー、単勝229.1倍のシンガリ人気で3着激走。

「前科」がある。昨年のデイリー杯2歳Sでも7頭立てながら単勝100倍以上の超低評価を受け、それに反発する形で3着。セリフォス、ソネットフレーズら少数精鋭の好メンバーが集まった中、「この馬だけはないなw」みたいな扱いを受けていたのだが、内からスルスルと忍び寄る形で上位に迫り3連単万馬券を演出した。
その後は白梅賞を勝ち順調にステップアップを果たすも、前走アーリントンCで11着と大敗し再び全くノーマークの存在に。正直ここでは歯が立たないと思っていたのだが..

馬場や展開を含め、外を回った差し馬に有利な条件になったことなど好走の理由は色々と思い当たる節があるとはいえ、だからといってこんなに走れるなんて謎。3着にはこういうのが紛れ込んでくるから3連系の馬券は主軸には置けないんだよなあ..そしてこの恐ろしさこそNHKマイルC、というしかない。

勝ったダノンスコーピオンは実力通りの結果。大外枠が不利にならない馬場だったことも味方した。一番は、川田将雅も勝利騎手インタビューで語っていた通り、共同通信杯前後の不調から短期間でよく立て直せたなということ。一時は春全休みたいな情報も出ていたと思うし。
デビュー当時の評判の良さも覚えてる。POGではリストまでは入れてたんですけど、母レキシールーの未知数っぷりから指名には至らず。そしたらCWで爆走してて、ああこれは間違いないなと。悔しいw

2着はマテンロウオリオン。横山典弘さん渾身の追い込みが決まったかと思ったが、わずかに届かなかった。シンザン記念のようにインから抜ける競馬もできれば、タメるだけタメて末脚にかける形も。鞍上の意のままに変幻自在の競馬ができ器用なタイプにも見えるが、実際は呼吸を合わせる難しさもあるのだろう。続けて好走できているのも、ずっとコンビを組んでいるからこそ。

1番人気のセリフォスは内を選ぶも伸びあぐねて4着。できれば外に持ち出して併せ馬の形に持って行きたかったところ。力負けではないが、やや悔やまれる内容になった。2番人気のインダストリアは5着。まあ妥当なところでは。

POG指名馬ダンテスヴューも果敢に挑戦はしたが12着と完敗。もちろん馬自身をどうこう言うつもりはないが、これまでマイル戦は全くノータッチだったにもかかわらず、友道康夫調教師が急に「マイルは向くと思う」みたいな無責任なコメントを発しているのを見ると悲しくなる。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?