見出し画像

#旅する日本語 2019のまとめ。ぜんぶ書いたよ

7月からスタートした「旅する日本語展」のコンテスト。今年も昨年と同様、11テーマで400字以内のエッセイ・小説が募集されていました。

昨年は4本ぐらいしか書けず、字数制限に苦しんだ始末。今年こそはコンプリートするぞ!と、意気込んでいました。

しかし、9月中頃で8本投稿して筆がストップ。楽しんで書いた分、「いままでの8本よりもいい感じで書かなきゃ……」と悩んでいたら、いつのまにか9月29日に。

8本書けたし、もういいかな……と思っていたところ、昨年の旅する日本語展で準グランプリを受賞された吉玉サキさんが、29日・30日にかけて、怒涛の連続投稿。

▼ 昨年度の投稿文も含め、吉玉さんの400字小説が読めるマガジン。『本当に、どうしようもなく』のキューンとする感じが一番すき……

「え!?」と思っていたところ、あの夏に乾杯のコンテストでキリン特別賞を受賞された宿木雪樹さんも、29日夕方から深夜にかけて11本連続投稿。

▼ 宿木さんの投稿をまとめたマガジン。行けそうでどこかわからない、旅を描いた『六月柿』が私のお気に入り……


なんだこの果てしない創作パワー。

お二人の勢いにあてられて、「わわわわ、私も書くもんね!」と、残りの3テーマを9月30日中に投稿しました。これで11テーマコンプリート!気分はすっかり「やればできるこ」です。

せっかくなので11本の振り返りを。基本的には、創作のショートショートです。たまにエッセイ。最後に投稿した11本目は、完全に遊び心です。(日付順に紹介するので、昨日の3本を見逃した方はぜひ)

六月柿 『夏がはじまる』

トマトといえば、「夏の匂い」だよなあと。新潟は、母方の祖父母の家があったところ。もう誰も存命ではないのですが、どこかで誰かが待っていてくれるような、そんな場所。

そういえば、これを書いたとき、オオゼキのトマトが界隈で流行っていましたね。

和煦 『満開の春に』

春になると、パッと急に姿を現す桜の木の下って、どこか静かな時間が流れている気がする。春の街に光が満ちるのは、あまりにもソメイヨシノが一気に花開くからかもしれません。

途立つ 『きみの後ろ姿』

私の住んでいる街って、人口6万人くらいしかいなくて、空港もとても小さい。娘が大学に入ることになったら、街の外にでるのは確定。こんな風景をみたら、やっぱり泣いちゃうのかな。

致景 『となりで見る朝焼け』

朝焼けが好きだから、いつもどこかに登場させたくなってしまう。

追懐 『遠くから響く』

これは、どちらかというとエッセイ。ニュージーランドって、ひぐらしの声があまりしません。あんなに響くのは、記憶のなかの夏にしかない。

心安 『わたしの羽』

えっとね、羽、のばしたい。

涼み客 『レモンスカッシュ・サマー』

最後の一文が先にあって、お話を考えたパターン。転がるようなリズムの文章が気に入っています。

心細し 『あのときを、永遠にして』

終わりはきれいで、いつだってさみしい。そんな気持ち。

大童 『どれだけ大人になっても』

昨日投稿した1本目。大童(なりふりかまわず、夢中になってすること。一生懸命になること)のテーマはずっと考えていたのですが、なかなかピンとくるものが浮かばず。最後の一文だけ先に決まっていました。

明け方4時に目を覚ました頭で、考えていたら浮かんできたお話。二度寝してもタイトルを忘れなかった私、グッジョブ。

麗らか 『風のうまれる場所』

*麗らか(心にわだかまりのないさま。おっとりしているさま。)

このテーマ、難しかったです。春を書いた和煦とかぶりそうで、ずっと書けず。森に遊びにいったときの光景を思い出しながら書きました。

万福 『季節のめぐる便りを』

最後の1本。

旅って、手紙書くかな……書くのも楽しいよね…と思いついたもの。エッセイでも小説でもなく、楽しんで書いたお手紙です。文中に、日ごろ仲良くしているnoterさんを思い浮かべながら。

本当は、「羊はいるけどタヌキはいません」「花束を持った男性が信号待ちしていました」「オニギリおいしそう」とか入れたかったんですけどね。文字制限、残念。


設定されたテーマに反するテーマを絡めたり、シーンを想像したり、書いていて楽しかった11本でした!


▼ 400字、頭のなかでこんなこと考えながら創っていますという記事はこちら。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?