底抜けの壺【埴輪紹介所その7】
底に孔があいているのが、壺形埴輪の特徴の一つ。
たぶん底なし。よく確認できなかったのは、奥の高まったところに展示されていたせい。しかたがない。
掲げられるもの、それは壺。
壺形埴輪のもう一つの特徴は壺の口です。
二段階にひらく、二重口縁なのです。
美しいシルエット。
この美しさが埴輪に採用された理由ではないか。
人は美しいものに目を奪われる。
奈良県桜井市の桜井茶臼山古墳(外山(とび)茶臼山古墳とも。前方後円墳)出土の壺形埴輪です。
後円部墳頂の方形壇の周縁に行列していたうちの1体。壺形埴輪列の外周には、150本ほどの丸太が並んで垣根を作る。
所蔵は國學院大學博物館。
撮影は2017年、國學院大學博物館の「企画展 神道の形成と古代祭祀」で。
壺形埴輪をモチーフにした物語「平和の色」が『はにわばなし1』に納められています。
おはなし好きの方、読んでみて。
またね。
お読みいただきありがとうございます。サポートいただきましたら、埴輪活動に役立てたいと思います。