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『発掘された日本列島2011』の埴輪目撃談

事前にはあまり埴輪の情報がなく、今年はどうなのかと思っていましたが…

おお

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埴輪の定位置 それは入ってすぐの島

わーいっ いっぱいいる。

そうよね。
埴輪のいない列島展なんて。

今回は、奈良県橿原市の四条古墳群から、力士形埴輪1体、鶏形埴輪1体、冑形埴輪1体、盾形埴輪2体、靫形埴輪2体、円筒埴輪2体、計9体が出展。ほか、木の埴輪も。

ちなみに、
「埴」という漢字は土を表すので、「木の埴輪」という言葉はおかしい、というか、うまくないのだが、考古学では、埴輪に類する木製の立て物、というほどの意味で定着している用語らしい。
(いろいろ名称が提唱されていますが「木製立物」が妥当かと思われます)

ちなみに、
矢の入れ物の一種であり 鏃(やじり)を上にして入れ背負って運ぶもの、を指して、「靫」と書いたり「靭」と書いたり「ゆき」と読んだり「ゆぎ」と読んだりするらしい。
本展では「靫(ゆぎ)」と記載されていました。
埴子はカタカナでユギと書いています。

そのユギ。

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入れ物部分が立体的。
同一のユギを

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角度を変えて撮ってみました。

もう一方のユギ

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2体とも同じデザインらしい。
矢は線刻で表されてます。
修復じゃない部分の色の違いはどういうことだろう。

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 こちらも2体ありました。

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やはり2体とも同じデザインらしい。

一面に文様が施されています。やはり鋸歯文が基本か。

裏側をみると…


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展示の苦労がしのばれます。

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そーっと そーっと そーっとね

今回ただ一人の人物。

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髪型と体形で力士とわかる

直しは多いものの、

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口元、いいですね。

鶏。

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頭部分が中空かどうかが気になったが、分からず。
頭にあなが4つあるんですよ。
前方の2つは目を表してると思うが、後方のは何か。
耳か。乾燥・焼成のためのあなか。

円筒、突帯の数がちがう。3条と2条。どういうことか。色は同じように見えました。

そういえば、今回出展された埴輪、色は、全体的にはみんな同じように見えました。
土は一緒ということか。

文化財レスキュー事業についての案内チラシがありました。(参考までに埴輪まめ知識⑭修復
振込先が記載されていたけど、募金箱が見当たらなかったです。置けばいいのに。
ちなみに、東京国立博物館には置いてありました。

いつものようにアンケートを書いて締めとしました。箱、詰まっちゃってるよ…

列島展、通い始めて4年目。ずっと続いてほしい。だって埴輪がいるから。

(2011/06/14江戸東京博物館訪問)

『第17回 発掘された日本列島2011 新発見考古速報』
会場:開催期間
江戸東京博物館:2011年6月11日(土)~7月31日(日)埴子はココで目撃した
新潟市歴史博物館:8月 9日(火) ~ 9月11日(日)
静岡市立登呂博物館:9月23日(金) ~ 10月30日(日)
九州歴史資料館:11月15日(火)~12月18日(日)(地域展は九州国立博物館)
高知県立歴史民俗資料館:2012年1月2日(月)~2月14日(火)

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以上、『埴輪のとなり』掲載のページを修正し再掲しました。

今年も行くぞ! 列島展!

お読みいただきありがとうございます。サポートいただきましたら、埴輪活動に役立てたいと思います。