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2つの顔を持つ男(左右編)【埴輪紹介所その6】

下総型(しもうさがた)人物埴輪。

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平べったい顔、細い目、つながった眉、棒のような鼻、ヘラのような手。といったところが共通点。
彼はその特徴をみな備えているが、右の顔と左の顔がちがっている。

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落ち着いた穏やかさも感じるが。

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歯を食いしばっているのか。

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錯綜する想いがあるのか。

ちなみに前後に2つの顔を持つ男子埴輪はこちら。

ほかの不思議も見ていきましょう。

まずこの冑、元型がわからない。
そして頭のてっぺんに孔。

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通気孔か、何か挿していたのか。

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胸の二重丸の線刻が見えますでしょうか。
これが脇に刻まれている埴輪もある。
いったいなんの印なのか。

千葉県香取市の城山(じょうやま)1号墳出土の男子埴輪。ちなみに城山1号墳出土品は千葉県指定文化財
所蔵・展示は香取市文化財保存館。

撮影は2018年、香取市文化財保存館の常設展にて。このときは仮展示中とのことでした。

同古墳出土のよく似た埴輪もいます。
こちらのほうが冑の残りがよい。

ではでは。またね。

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