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タスク管理の失敗談

仕事が遅いサラリーマンの私、
高機能なタスク管理ツールを使えば無敵になれる!そう信じて、タスク管理を”紙”から”Excel”、”Excel”から”専用のTODOアプリ”に進化させてきました。
TODOアプリは”紙”での管理に比べて本当に本当に高機能で、私の仕事はみるみる早く…… !
早く… は、ならず、なんとどんどん遅くてぐっちゃぐちゃになってしまいました

今回は、そんな高機能な環境下でも失敗したタスク管理を綴りたいと思います。


まず誤解のないように言っておくと、TODOアプリを使ったから仕事が遅くなった訳ではないということです。
TODOアプリという高機能なシステムを使っても、自分の特性や業務に合ったルール作りが出来ていないと、タスク管理はぐちゃぐちゃになるという話です。

そのベストなルールは人それぞれだと思いますが、私がどうして失敗したかを見て、今仕事が遅い事やTODO管理で悩んでいる方のヒントになればと思います。


高機能なTODOアプリでさえ失敗してしまったタスク管理方法

タスクを細かいグループに分けて整理しすぎた

高機能なTODOアプリの多くは、タスクを”整理する”機能が充実しています。フォルダ分けやグループ機能、タグ付けなどです。
そして”整理する”こと=業務効率化の第一歩!
私は仕事の種類毎にフォルダを作り、一生懸命タスクを整理しました。

このように整理することで、タスクが発生した時どこに追加するか、また情報を見たい時どこを探せばいいか、瞬時に判断できるだろうと考えました。

結果…
情報は見やすくなったが、タスクを見返さないことが増えました。

例えば、今日はどこに訪問するんだっけ?と確認する場合、全てのタスクから探し出すより、”訪問業務”のタスクだけが入ったフォルダを探した方が、効率的です。
けれど、そもそも「どこに訪問するんだっけ?」等、関連の疑問が生まれなければそのフォルダに用事はありませんので、用事のないフォルダは段々と見返さなくなって行きす。

もちろん頭では、用事があろうとなかろうと習慣的に各フォルダを訪れ、残りのタスク確認をするべきことは理解していますが、用事のないフォルダをわざわざ確認することは、相当な”よっこらしょ”感があり、用事がある時よりさらに面倒くささが増します

また、見返さなくなったフォルダは、タスクを見ないだけではなく、完了したものをチェックすることすら忘れます。そのため、久々にフォルダを見たら”これ終わったような?”と思い出す必要がでて、段々面倒になってそのフォルダを使わなくなり、ルールが破綻していきます

ツールによっては、複数のフォルダ内のタスクをまとめて表示できるものもあるので、上の問題が改善されることもありますが、今度は複数の業務に関係あるタスクをどっちのフォルダに登録するか? など些細な問題が出て、少しのロスが生まれます。

やはり ”整理する” ことは業務効率化の第一歩です。
しかし、自分の性格や業務の特徴に合った整理方法なのか、よく考える必要があると痛感しました。

そもそも私はまたこだわりがち。
こだわりがあると最初はきっちり整理するけど、少しでも破綻したらやめてしまう傾向にあると思います。実際は後できっちりやり直そうと考えているけれど、時間がなく、中途半端な状態で再開したくないから結果的にやめている状態。ある意味で習慣化が苦手とも言えます。
そのため、まず、タスク登録もそれを見ることもハードルを下げる、シンプルな整理方法に変更しました。

  1. タスクを整理するフォルダは3つに限定

  2. タスクを追加するフォルダは上の3つの内1つに限定

  3. 全てのフォルダのタスクを、同じカレンダーや同じページに表示できるツールを使う

  4. タスクの整理基準は、気分や日時によって変わらない絶対的なものにする

本当にシンプルに整理するなら、フォルダは3つではなく1つにまとめた方がよいかもしれません。
ただ忙しい時にぱっと登録したタスクと、通常業務できっちり設定済みのタスクを混ぜると、前者のタスクの設定見直しを忘れてしまいがちなので危険だと思います。
また、タスクを登録した時にきっちり設定する方が一番効率的ですが、おそらく私の場合そのルールだとタスク登録自体を怠り始めそうなので、適当に登録しても成立する運用にしました。


タスクをきっちり登録しすぎた

どれ程高機能なタスク管理ツールを使っても、タスクの登録自体を忘れては元も子もありません。私はタスクが発生した時点ですぐTODOアプリに登録するクセをつけました。
タスクは入力だけでなく、コピペ、音声、などでも登録できるので気軽にどんどん追加できます。

結果…
タスクを忘れることは減りましたが、仕事が遅くなりました

"タスクを登録する"という仕事が増えたから遅くなった…わけではありません。
タスク登録自体は一瞬でできるし、登録しなければメモをする作業が増えるのでプラマイ0です。

それよりも、些細な作業も登録することで”忘れない”という安心感が芽生え、後回し癖が加速したこと、そして仕事が溜まっているように感じた事が仕事を遅くした原因になったのだと思います。

仕事は、発生してすぐこなすことが一番効率的です。
少し間を開けると、些細な”何だっけ?”が増えて、依頼内容を再読するなど確実に作業が増えます。
なのに後回しする大半の理由は、他のタスクを持っていて、それらに優先順位があるからです。そして優先順位を重要視することは仕方のないことで、正しいことだと思います。

けれど、5分でできる作業まで優先順位通りに実行したらどうでしょうか。
依頼を受けすぐ実行すれば5分でできたのに、後からすることで再度依頼文を読む時間が増え、タスク数にウンザリし、タスクが目に入る度に「あ…これ依頼されてたな」と脳裏に浮かぶ…
それぞれのロスは些細な時間ですが、集中力を乱すのには十分で、5分が15分、30分と知らぬ間に増えていきます。

私の場合これに加えて”気が乗らない”も結構あります。
困った事にこの”気が乗らない”は時間の経過とともに増幅し、”やらないと…”とプレッシャーが追加され、気持ちが重くなっていきます。そして必ず、やってみたら激しく簡単だったりします。

すぐにできるものなら、あえてタスク登録せず、すぐする、という事も大切です。


情報を詰め込み過ぎた

TODOアプリを愛用していると、相棒のような存在になっていきます。忘れたくないタスクを覚えてくれているのですから、第二の脳とも言えますね。
そうした信頼から、ついつい、全ての情報を詰め込もうとした時期がありました。

例えば

  • タスクのメモ部分に事細かな作業手順を入力

  • 顧客の新たな情報が入るとそれを1タスクとして登録

  • タスクにメールなどのやり取りをコピペ etc…

結果…
TODOアプリだけで全ての情報に辿りつけましたが、タスク管理に混乱が増えました。

そもそも、私はタスク管理と情報管理をごちゃ混ぜにしていたのだと思います。
いつのまにか、私が忘れてはいけない情報=私のタスク、と勘違いしていたと言えます。

そのため、忘れてはいけない顧客情報の変更などもtodoに入れてました。これは一概に間違いというわけではありませんし、そういったタスク管理もありだと思います。例えば、顧客情報の変更に伴い設定を変更しなくてはならない場合など、タスクとして登録することで変更忘れを防げます。
けれど私の場合、その情報が毎日大量にあり、該当の業務をする際一覧的に確認して一度に処理する必要がありました。つまりデータベース的に見たい情報ですが、そのような情報までもTODOアプリで扱っていたのです。
大量すぎる情報は、一度完了チェックなどを怠ると訳がわからなくなり、非常に危険でした。

冷静に考えると、なんでもかんでもTODOアプリで管理しようとしていた自分に驚きますが、全てを詰め込みたくなる相棒であることは、今でも否定できません。


MYタスク管理ツールに最も必要なこと

失敗体験の通り、どれだけ高性能なタスク管理ツールを使っていても、使い方次第で、あるいは紙の方が捗る可能性もあります。

私自身、TODOアプリの便利さに感動し、業務ごとに整理をするなど余計なことをしてしまいましたが、紙の時代は面倒なので余計なことはしません。無心且つ端的に終わっていないタスクをリストアップしていたので、超スピードで終わっていました。
そう考えると改めて、タスク管理はツールの性能じゃない、と言えます。

けれど、私は高性能なTODOアプリを使っていて、実際に仕事も早くなってきました。

それはどうしてか。

私がそのTODOアプリに惚れているからです。


使うツールに惚れるということ

私は愛用しているTODOアプリ「TickTick」が大好きです。
え〜! リストのカラーにこんな色まで選べるの!?
え〜! iPadで開始したポモがPCの方にも反映されてる!
え〜! もう新OSのインタラクティブウィジェットに対応してくれた!
すごい!ダイスキ〜!って感じです。

そのため、用事がなくてもTickTickを開いてしまい、結果、習慣化が苦手な私でも、朝一と昼休憩にタスクをさっと見て、組み立て直し、仕事が少しスムーズに進む…そんな習慣が続いています。

タスク管理はその目的から、”タスクを指定通り繰り返す機能”と、”タスクを忘れないよう通知する機能”が重大で、その機能がほぼついているTODOアプリは最強のツールだと思いますが、とにかくそれを見に行く習慣がないと始まらないと思います。
TODOアプリであれば通知機能を活用することで”見に行く習慣”がなくともタスクに気付ける可能性は高いですが、慣れてくると通知もスルーしがちです。
でも使うツール自体が大好きだったら…。
通知がなくてもとりあえず開いてしまうものであれば…。

それが私にとっては高性能なTODOアプリの「TickTick」でしたが、人によってはオーダーメイドカバーの手帳だったり、可愛いフォーマットのTODOメモだったり、iPadのノートアプリだったりするのではないでしょうか。

時間はかかっても、お気に入りの手帳だからつい開きたくなって、コーヒー片手にタスク管理をしたくなる、それで結果的に仕事がうまくいくなら…、
時間はかからなくても、いつの間にか放置してしまうようなタスク管理よりなん倍も高性能だと思います。

ただ、惚れたが故に情報を詰め込もうとしてしまった点も否定できませんが、それでも、もっともっと惚れて、何度もそのツールを開いて、試行錯誤して失敗談をいい意味で積み上げていきたいです。

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