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1月13日 タイパの話

「タイパ」という言葉があまり得意でなくて、
たとえば旅行に行くとするじゃない。
朝早く起きて、午前中1か所、午後3か所名所をめぐって、お昼と夜はとっておきのお店を予約・・・・・とかそんな旅行プラン。
あれ苦手。超不得手。
なんでって、頑張って計画どおりになぞった割に、あとになって結構なんも覚えてないんだ、これが。

昔京都と奈良で1日4か所くらい寺社をめぐってスケッチをするという、なかなかスパルタなチャレンジをしたことがありまして、頑張っただけあってそれなりに立派なスケッチはできあがったけれど、その場の雰囲気とか空気の匂いとか音とか、何を考えていたかとか本当に何も覚えていない。無。
時間があまりないなかでスケッチには全集中していたと思うが、果たしてこれは時間対パフォーマンスがいいといえる・・・のか???
目的は果たせているけれど、豊かな時間を過ごせているとはあまり思えなかった。

たぶん、あとで脳裏に映像が浮かんだり、温度やにおいが思い出せるほどに何かを脳裏に焼き付けるほどの集中するには限度があるのだと思う。
弊鳩の体感だと24時間中、多くても20分くらいなんじゃないか。
それでどうしているかというと、一か所になるべく長くいるようにしている。
ここだけここは行きたいなあというところを決めておいて、のそのそと昼ぐらいに出かけて、着いたらそこにずっといる。
まだもうちょっといたいなあ・・と思ったところでだいたい門限になるので、また行こうかなあぐらいになっているとすごくいい。
一度の人生の中で行ける場所はずっと少なくなるかもしれないけれど、意識にとどまらないたくさんのものを見るよりはこちらのほうがなんかこう・・なーんも覚えてないよりは、少なくとも満ち足りた気持ちにはなる。

常にこの方法というわけにもいかない場面もそりゃあ、ある。
あるにしても、もうちょっとこう・・味わうという余裕をね・・・持ちたいんだよね・・・。

おしまい。
(カバーの写真は本日のお夕飯のスープです。)


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