ラファへの侵攻が始まった場合、ハマスは人質解放は「失敗に終わる」と述べ、暗に人質の殺害を示唆したという。これでイスラエルとの交渉は、最初から平等でないということが分かる。喉元に刃を突き付けて脅され、条件は命と引き換えにされている。イスラエルは、人質の交換に成功して、はじめて立場がゼロからのスタートになれる。
イスラエルにとっては、ずっと人質問題を背負い不利な状態での戦闘だったはず…。現実に遺体となってしまった人質もいた。そういうリスクを背負いながらの交渉だっただろう。しかし、西側諸国も余りにガザ地区の死者が多いためジェノサイドだとして、イスラエルは名指しで警告を受けているなかでの戦いであり、停戦交渉となっていた。