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LOST SONGのヘンリー・レオボルト

革新的リモート制作アニメ、ノクターンブギの監督・キャストともに縁の深いロッソンの山下誠一郎について。(ノクターンブギの山下さんについてもいつか語りたい)

自分はノクターンブギから観て、のくたんレディオにLOST SONGを見ている人は次の話グッとくるよ〜的な話が出たので急いでネトフリに入会して視聴した。

「まずは8話まで〜」(瀬戸ちゃん発祥?)という前評判を聞いていて、普通の感覚だと「30分アニメを8話って長ッ!?」と不安に思うところかもしれないが、
プリリズRLの「オバレ結成まで見て」(51話)、スティーブン・ユニバースの「ガーネットが Stronger Than You 歌うとこまで見て」(11分52話)をわかる〜(腕組み)と見てきた人間なので、逆にこれは絶対面白さ爆発するぞと確信を持って臨めた。

動画配信サービスを契約していなかったり、既にネトフリ以外のサービスを利用していたりするとネトフリ契約だけが高めの敷居かと思うが、1ヶ月以内に観れるボリュームだし1500円程度安いもんだった。

【未視聴向け】レオボルトはこんな役どころ

青年/優しい/育ちが良い/剣の腕が立つ騎士/純粋/自分を持っている/恋愛シーンあり/運命が激重

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テレビシリーズ視聴後の感想ツイート↓(2日くらいで観た)

公式サイトのキャラクター紹介はこちら

視聴方法

現時点での私の場合です。

テレビシリーズ:1〜12話 Netflix

完結後の朗読&歌唱あり神イベント星歌祭は映像化されておらず、見る術がありません。なんとかして偉い人…!!

【ネタバレあり】感想

ここからはネタバレを大いに含んで書いていくので注意。

ぼーっと見ていたら見逃してしまうようなちょっとした引っかかりを残しながら牧歌的なファンタジーが続き、8話でSFへと変貌し激エモ曲で大団円を迎え、脳内麻薬が半端でなかったです…!

とにかく設定も演出も濃いめの味付け(ということが後々判明)で我々の中の少年心を揺さぶります。タイトルであるLOST SONG “失われた歌” とはリン自身でありフィーニスの捨てた他人を思いやる優しい心だった!とか数ある主人公の設定の中でも強すぎやしないかいと…! カツカレーやないかと…!

やっぱり印象深いシーンはスクラップアンドビルドの「始まりの歌」だろう。

隕石を落とし文明を破壊する=無機物を操る「終滅の歌」と、生き物に活力を与える=有機物を操る「癒しの歌」を同時に奏でることで、全ての無機物と有機物を操る「始まりの歌」となる。
この展開・設定がただでさえアツいのに、単体で美しい旋律同士をマッシュアップさせて右耳も左耳も気持ち良くさせてくるみんな大好きなやつ〜! 平伏である。

ミュージカルとかやらないですかねえ〜 絶対映えると思う。

レオボルトという男

山下さんの役は大きく3つ。フィーニス初期時代のレオボルト、リンのいる現代のレオボルト、天文学者のレオボルト。

歴史は繰り返す。初期レオボルトと現代レオボルトは文明や生い立ちがそっくり。初期レオボルトがキュンキュン担当の温厚な男で、現代レオボルトは少し攻撃的というか知略家なところがある。
レオボルトは何度も生まれ変わって違う人生を送り、姿形はそっくりでも性格は初期レオボルトと同じではなく、他にも妻子持ちのパパレオボルトも一瞬出てくる。

その中でも天文学者レオボルトはフィーニスから明確にコンタクトを取る描写があり、終滅の歌でターゲットにした衛星が最も近づく時を計算した男である。

私はこの男とセリフ回しがかなり好きなので抜粋して紹介する。(と言っても天文学者レオボルトのセリフはかなり少ないのだが)

フィーニス「現代って、何?」
レオボルト「それはもしかして…テスト?」

この小賢しさ…! スキ…!
この男は質問に質問で返す。しかも最初の質問のメタになる質問を返す。
「ねぇ〜、夕飯何にしよっか?」と聞いたら「買ってこいってこと?w」くらい言いそうである。(言わない)
この会話ももちろんテストではない。

フィーニス「現代なんてない。過去も未来も存在しない。過去は未来だし未来は過去だから」
レオボルト「物理学の話? それとも哲学? まあ、時間の定義は人類のエゴかもしれないけど、未来がないっていうのは悲しいなあ」

この男はすぐカテゴライズする。あと人間のことを人類って言う。
未来を特に気にしているのも上昇志向野郎っぽくて良い。
山下さんの演技も、天才というより人間関係とか小手先がうまくて上り詰めた教授のような感じに聞こえる。

そしてその後フィーニスの圧倒的経験値に押し流され言葉が出てこない。レスバ完全敗北である。しかも2回負ける。かわいい。

6万年後にフィーニスがしようとしていることを彼はその命の短さ故に止められない。
けれどあの上昇志向の彼が負けっぱなしのまま諦めて死んでいったとは考え難い。あの涙を流す彼女を見て、策は何も講じられないまでもその執念を次の魂へと引き継ぐくらいはあったんじゃないか?

あれ、この小賢しさ…

現代レオボルトに因果が収束してる…?


実際、現代レオボルトは強さも賢さも兼ね備えたハイスペックイケメンなので、何万年も正しくあろうと生きてきたんやなあレオボルトの魂は…と感じさせる。数多のレオボルトの人生を経て彼の魂は最強になったのである。そらハイスペックイケメンになるし今度こそ好きになった人を守れるよね! よかったね…!


レオボルトベストシーン

最後に私的レオボルトベストシーンの発表なんですが、月並みながらやはりこれでしょう…!

12話「始まりの歌」全てのレオボルトの因果を乗せた2本目の剣

全レオボルト(とアル)のクライマックスともいうべきここですな。錆びない剣を2回も打ってくれた刀匠もありがとう。

12話は最後の戦いに赴く前の天空の獅子団への気合い入れの猛りも、アルに叫ぶ「だめだ! 危険すぎる!」の野太誠一郎も好き。真っ直ぐ胸に届く良い声ですね…!

それでは、(星歌祭の映像化が叶って)きっとまた会えることを信じてる!


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