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開運力で転職を成功に導けるのか #5

「この物語は「失敗を繰り返した後に成功を価値とる」と言ったいわゆる成功物語ではありません。いろいろな人間関係に出会って翻弄された結果、自己が成長していく過程を書いたノンフィクションです。

母の死を経て16回の転職後に起業し25年間、経営者として生きて還暦を迎え開運アドバイサーとして生きて行く道を選んだ物語となっています。   苦しい時、何かの判断に役立つことを願っております。興味のある方は是非最後までお付き合いをお願いしたいと思っております。」  <み~さん>

第一章 独りで生きて行く

<継母がやってきた>

母が亡くなり家事は依然として中学2年の姉が切り盛りをしていました。
変わってしまったのは父の方でした。母が存命のうちは定時に終わり帰宅していましたが、父の帰りが遅くなってきたようでした。

父は大井町にあるキャバレーに通いだしていたのです。それまで赤ちょうちん、居酒屋にも寄ったことがない父だったのです。           きっと母の死がよほどショックだったのでしょう。


私は3年生だったので夜になれば寝てしまっているので父の様子は全く覚えてはいなかったのですが、姉がたびたび父を捜しに出たようです。
勤勉だった父が会社を休むようになっていた時から子供心にもおかしいなと思ったいました。


それまで真面目一本槍だった反動が来たのではないでしょうか。     今の私の歳にもなると父の気持ちも分からないことはありませんが    当時の私たちは、戸惑うしかありませんでした。

姉は私と違って小学生の間成績も良く、中学にはいってもそこそこに良かったようでした。しかし、家事をやり続け父親と私の面倒を見ている姉は見る見るうちに成績が下がり、高校受験の志望校へは行けず滑り止めの私立女子高に行くことになりました。

私はと言うと9歳で怪獣から人間になったわけですが、相変わらず学業成績は振るわず5段階の評価で「2」「3」のオンパレードでした。     それでも1年生の成績は体育・音楽「1」でそれよりましになったのです。

特に4年生の2学期に衝撃的なことが起こりました。初めて見る「4」、ぴかぴかと光輝いていました~。「普通より優れている評価」です。


それを見たときは「地球の裏側に行ってしまった感」があるほどわくわくしたのを覚えています。まあ、結局それ一回だけの事終わったのですが、急に塾に行き勉強しなければ~なんて思い始めたころでした。

そして小学校6年生の時、ふっと湧いたように父の再婚が決まったんです。父も母の死のショックから立ち直り、その頃の我が家は姉を中心にようやくまとまりかけていたところでした。

 姉は父の最高に不服だったらしく、不機嫌さを隠そうとしませんでしたし面と向かって父に抗議することもありました。私は反対する気持ちにはなれませんでした と言うか、父の再婚には興味がなかったのでした。

私の母は、死んでしまった母一人だけですから今度行ってくる母は父の妻と言う認識でしかなかった のです。子供心に割り切っていた部分があったんですね。

私は土曜日に放映があった「巨人の星」を楽しみにしていたんですが、ある日、父と姉が「今日は近所の友達の家でテレビを見なさい」と追い出されたことがありました。 

「ええ~」と思いましたが、反論できない雰囲気が漂いしぶしぶ友達の家に行きました。 後からわかったことですが、その時に再婚する 相手が訪問し、父と姉と3人で話し合ったんでしょう。

なんと!1ヶ月も経たないうちに継母が済むようになりました。たぶん結婚式に私は出ていませんので入籍だけしたのでしょう。

話し合いがあったといえ、やはり姉は気に入らなかったのでしょう、高2の姉はだんだんと外泊するようになり、友達の宅から高校へ通うようになりました。

たぶん両親は反対したでしょうが気性が荒い姉には通用するはずはありません。私は私で、やはり継母に気兼ねする毎日でした。          子供らしく素直にあれこれと頼むことができなかったんです。

つづく


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