「自信や強さって何だ」

「自信や強さって何だ」
私の過去を振り返って改めて考える。

「勝つ」ことでは得られなかった自信


 私は幼少期から負けず嫌いで、勝負事には相当な準備を重ねて挑んでいた。
誰かに「勝つ」ことで、自信を得ようとしていたのかもしれない。

「縄跳び名人」となったり、学校の成績で高い評価を得たり…
そうすることで、誉めてもらえる。

でも、結局は
「次もいい成績をとらなきゃ…」
の繰り返し。

何も得られない、いい成績もとれない…そんな自分には価値がないと思っていた。

常に誰かからの評価を気にして。
そして、常に誰かと自分を比べていた。

ずーっと消えない劣等感。
自分のことも嫌いだった。

自分がこんな捻くれた性格なのは、
「こんな家に生まれたからだ!」
とまで思っていた。


転機となったできごと

 時は経ち、女子大生となった。よさこい系の踊りサークルに入り、熱い青春時代を仲間と過ごす日々。

 チームを引っ張っていく先輩となった時、再び人と比べる悪い癖が発動。
 イジられキャラな私は、後輩からも「マスコット的存在」として可愛がってもらっていた。

でも、心の奥底では
「尊敬の対象としてみられたい!」
チームをかっこよく引っ張っていく同期たちが、羨ましくて仕方なかった。

どう頑張っても、威厳は出せないし。
憧れ、真似してみるけど同じようにはなれない。できない。

そんな中、私と真逆のタイプ、当時憧れの存在だった同期と腹を割って話す機会があった。

「せっちゃんのことが羨ましい」
(※せっちゃん=私のニックネーム)

その一言に衝撃を受けた

わたしが「羨ましい」と思っていた相手から
「羨ましい」と言われるとは、思ってもいなかったから。

「私も、せっちゃんみたいにみんなと仲良くなりたい。でもそんな風にできなくて…だから羨ましい」

 彼女は、後輩からも同期からも頼られ、常に先頭に立っていた。言いにくいこともチームのためにズバッと言う。
弱い姿も見せられず…人知れず悩んでいた。

「みんな、無いものねだりなんだ」

金子みすゞの「わたしと小鳥と鈴と」の詩
SMAPの「世界に一つだけの花」の歌

知っていたはずなのに、本当の意味で理解していなかった。

だったら
自分にあるものを磨けばいい!」

それに気がついた時、
見える景色が180°変わった


自分は自分でいい。
誰かになろうとしなくても、
何かを得ようとしなくても、
ありのままで十分価値がある。

初めて自分のことが好きになれた。
そして、私の過去をまるっと受け入れ、
あらゆるものに感謝できるようになった。

母親に、心からの感謝を伝えられたのは、その時が初めてだったかもしれない。

じゃあ今の自分が、どうやってチームに貢献できるだろう…

先頭には立てないから、後ろから見守ろう。
チームについていけず悩んでいる子が、私に相談してくれるようになった。

カッコいいこと言えないから、ちょっとふざけてみよう。
みんなが笑って、空気が和んだ。

踊りの技術は上手く伝えられないから、踊りを楽しむこと、気持ちを込める大切さを伝えよう…

私にできないことは、チームの誰かが補ってくれる。
だからこそいいんだ。

誰かと比べる必要も、競う必要もなく、
ただ、自分にできることをすればいい。



自信は
誰かに勝つことで得られるんじゃない 
ありのままの自分を受け入れられた時にこそ得られる

誰かに勝つことが強いんじゃない
相手と自分のいいところも弱いところも、全部認めて補い合えることこそが強さ



今年の11月に、私の人生最大の挑戦が控えている。

美しく社会貢献する女性を発掘することを目的としたコンテスト「Beauty Japan」。

 全国から、凄い女性たちが集まる。

知名度も実績も抜きん出た才能もない。

だけど、私にしか歩んでこれなかったキャリアがある。

経験したことも、その中で出会った人も。
私にしかない財産。

ありのままの自分で。
そして「勝つこと」を目的とせずに挑む。










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