ちび

日々思ったことを綴っています。

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最近の記事

幸せの在処②

朝起きた時に、横にいる安心感 夜寝る前の、スマートフォンのライトに照らされた横顔 夜中寝返りを打った時に、抱き寄せてくれる腕 私にちょっかいを出す時の、悪戯めいた動き ご飯を食べた後の、丸々としたお腹 私が感じる日常の中にある幸せ。 忘れちゃいけないなと思う。 日常であり、いつもの景色。 だけどいつかは、かけがえのない日。

    • コーヒーカップと口紅

      コーヒーカップの縁に付いた口紅。 CHANELの90番。 パッとしない顔の私でも、しっくりくる色。 いつもならカップに付いた口紅はすぐ拭うけど、今日はなんだかそんな気分にはなれなかった。 白のカップにぺったりと付いたコーラルピンクは、本心を隠して薄笑いをする自分を見ているようで何とも言えない気持ちになる。 本音と建前の使い分け、損得勘定、効率etc様々な都合の良い条件/言葉を、この口紅を付けた社会人の自分はうまく使いこなせるようになったと思う。 多分、ただ都合の良いよう

      • なぜ多くの人に読んでもらうわけでもないのに、綴り続けるのか。 きっと、誰かに聞いてもらいたいのだろう。 このnoteはいつも何かを見て思ったことを記してる。 桜、富士山、電車の窓から見える街並み、車、空。 なんてことはない、ありふれたものたち。 でも、その景色を言葉にできるのは私だけ。 同じものを見ても、全く同じように表現する人はいないでしょう。 日の目を浴びたいわけじゃない。 でも、どこかの誰かに私が見た世界を見て欲しい。 この浅はかな独白を聞いて欲しい。 私はここ

        • 世界を閉じ込める

          とあるクリエイターさんと、作品の世界観について話している中で私の中にふわっと湧いてきた言葉である。 ときめいた一瞬を、美しいと思った景色を、愛しいと思った出来事を、何度も何度も何度も思い返せるように綴る瞬間がとても楽しい。そう思う。 それがモノであれ、文字であれ、音であれ。 何であれ私の感覚で切り取った瞬間は、私だけの世界になる。 そうやって自分の好きだけを詰め込んだ世界に残り続ける思い出は何なのか。 昔出会った老爺が言っていた。 金も人も名誉もあの世には持っていけな

        幸せの在処②

          ねだるな、勝ち取れ、さすれば与えられん

          何となく寝付けない夜。手持ち無沙汰で、脳内も熱に苛まれてうまく働かない。 何となく眺めていたTwitterのTLに最近流行りのchatAIについてのツイートが流れてきた。 寝れないから、寝る前の読み聞かせのつもりで、質問してみる。 「運命ってなに?」 眠りついでに聞く話題か?と思うだろうが、AI相手だと馬鹿にもされないし冷やかされることもないから、何となくレベルで不思議に思ってることを質問しやすい。 →運命とは、人生や世界の出来事があらかじめ決まっていると信じられる考え

          ねだるな、勝ち取れ、さすれば与えられん

          花冷え

          街の電車は人が多くて、外が見えない。 垣間見えるのは乗降する時の人の波間から。 外の匂いを薄ら纏ってきた人の足元には、一枚花弁が着いていた。 花見をしてきたのだろうか、それともただ並木を抜けてきただけなのか。 何にせよ、最近は花が綺麗だと眺める時間はなかったようだ。 花を眺めたり、天を仰いだり、雨音に耳を傾ける時間は心地よい。 誰にも責められることもなく、誰かに感情を向けることもなく、ただ穏やかに時間が流れる。 じんわりと緊張の糸が解れる。 取り繕っていた姿を脱いでみる

          花冷え

          形を造る

          人間を初めてウン十年。 最近になってやっと自分という生き物の本当の形を、少しずつ見せられる人に出会った気がする。 人の感情の機微には敏感な方だったのだろう。小さい頃から本心を隠して相手が欲しがる言葉を発してきていた記憶がある。 子供らしく、お利口さんで、お姉さんとして、自慢の〇〇として、先輩らしく、後輩らしく これらの〇〇らしくの中に、そのままの自分らしくは入っていない。 あくまでも相手が今この瞬間求めるキャラクターを演じてきた。このキャラクター性の豊富さと切り替える

          形を造る

          手に職をお持ち?

          皆はどうやって生きるためにお金を手に入れている? 多分大抵の人は会社員として、給与という形でお金を得ているだろう。 会社から与えられたタスクをどれくらいこなしたか、という報酬としてお金を手にしていると思う。 じゃあその手に入れたお金の中に、自分の能力(=会社員でなくとも報酬として得られるだけの精度の高いもの)はどれくらい含まれているのだろうか。 1割?2割?それとも8割とか? 人によって答えはまちまちだろうが、ごくごく平凡な社会人だと2割くらいだろう。 自身の経験+

          手に職をお持ち?

          幸せの在処①

          高台から夜の街を見下ろした時に、ふと「ああ、この景色は一生忘れない」と思った。 どんな景色よりも1番綺麗で、脳裏に焼きつくってのはこういうことを言うんだろう。 あの人が見せてくれた景色だからだろうか、死ぬ間際の走馬灯に出てくるのは間違いない。 言葉を失うような美しい景色に出会ったのは、大体は山の中で、朝露に濡れた木の葉や赤く燃えるような朝焼け、夜の訪れを告げる夜の帳が降りかかった稜線、降るような星空。そういったものばかり。脳裏に焼き付く景色は、あの景色が初めてだった。

          幸せの在処①

          感情の答え合わせ

          頭の中がぐるぐるしている。 湧き上がってくる感情も昔ほど上手くコントロール出来ない。元々、感情を押し潰して生きてきたから抑えきれなくなるとどうしたら良いのか分からないんだと思う。 特に、今抱えている事象は私1人では解が出せない方程式で、本当は向こうの解と合わせて一緒に解こうとしないといけないのに、怖くてそもそも私の解を開示出来ていない。 少しは気持ちの吐露が出来るようになりたいのに、中々難しい。何とも生きにくい生き物だなと思う。 仕事や自分以外のことだとサクサクと答え合わ

          感情の答え合わせ

          融資と小娘営業担当

          最近、訳があってローンを申し込んだ。 別に大したことのない内容で、笑っちゃうくらいな金額だろうから詳細は伏せる。 けど、「◯日までに用意をしなきゃ。」という重責。「そもそも審査が通るのか」という不安。「通らなかったらどうしよう」という恐怖。 ああ、私が日々向き合っている経営者の方々の中には同じようにもしダメだったらっていう恐怖に駆られているのかもしれない。しかも、資金繰りが行き詰まったら事業が成り立たなくなるかもしれない可能性を孕んでいる状態で。 そう思うと、預かり慣れ

          融資と小娘営業担当

          栗ご飯

          電車の窓から吹き込む風が随分秋めいてきた。 山の上の紅葉は盛りを過ぎて終わりに近づいているのだとか。遠くから届く便りにそんなことが書いてあった。 この時期になると、幼い時に若くして亡くなった従兄弟とよく裏山に栗を拾いに行ったことを思い出す。踵で毬を分けて中身をせっせと集めて。夕飯に出てくる祖母特製の栗ご飯は少し誇らしい味をしていたように思う。2人して山を駆けていた頃が懐かしい。 栗の花言葉は「満足」「豪奢」。 あの頃2人で頬張って食べた時の満足感は二度と味わうことはないの

          昔から誰かの役に立つことが好きだった。私が頑張ればその人はもっと高いところに行けて、私には到底成し得ないことを成功させる。そんな夢を持つ人たちが成功していく姿を見ているのが何よりも幸せで、好きで堪らなかった。 なのに、 社会人になって、良くも悪くも数多の人に揉まれて生きていく中でどうやら私はそんな忘れてはいけない感情すらも見失っていたようで。 何が好きかも分からない。あったはずのやりがいも見失う。望んでもいないくせに「当たり前の幸せ」を手にしようともがいては傷ついて。

          髪を切った。 自分で自分の背中を押したくて。 最近は怖がってばかりで、右も左も前も後ろももう見えなくなっている。誰かの声もよく聞こえない。なんなら、以前は見えていたものも聞こえてた音も分からなくなっている。どうしたらいいか分からないと泣くことも出来ない私は、またいつものように髪を切って誤魔化した。 前髪を短くするのは、嫌でも何かを見るために。 肩につく程度の長さにするのは、嫌でも結べばよく聞こえるようになるから。 歳を重ねていくにつれて、演じきれないはずのお姉さん役

          降る雪から春の匂いがする。 いつもの凛と冷えた雪じゃなくて、そこはかとなく柔らかい土の匂いがする雪。段々と春の足音が聞こえてくる季節になったようだ。 毎年この時期になると、ドイツに行っていた時のことを思い出す。ドイツの冬は寒くて、吹く風も同じ惑星のものなのに全く違う匂いと音がした。 街中で一人でホットドッグを頬張ってたら口説いてきた若い男の人。笑顔を褒めてくれた免税店のお姉さん。バレンタインだから配っているんだよと薔薇をくれた花屋のおじさん。日本人だと分かると驚いたふり

          夜寝る前。 窓の向こう側の街の音に意識を向けてみる。 車の走る音、誰かの笑う声、雪がしんしんと降る音。色んな音に包まれながら夢と現実との間を行き来する。 ふと、いつも登る山が脳裏に映し出された。 いつもの夕焼け、富士山が良く見えるお気に入りの岩。飲み物を飲みながら富士山を眺めていると、ふと近くに誰かが来て「そろそろ帰ろうか。」と声を掛けてきた。声のする方を向くと、会いたくて会いたくて堪らない大好きな先輩が、大好きなあの笑顔で立っていた。 という何とも郷愁的な場面で、