ペールグリーンという色にまつわるあれこれ
ある小説の冒頭で、海の色が3つにわかれているという表現があり、砂浜に近い方から、ペールグリーン、アクアマリン、そして奥の方が深い青だという。奥の方が深い青なのは想像できるが、手前が2色に分かれているというのはどういうことなのかと疑問に思っていた。
その後テレビでたまたま「潮目」というものを目にした。海の手前よりのほうで白っぽい帯のような場所があり、それが潮目だという。たしかに帯状の波でもない液体部分があり、それは海の手前側の色の薄い部分を二つに分断していた。小説に描かれていたのはこれのことだったかとはたと気がついた。
潮目の手前側がペールグリーンで奥側がアクアマリン色だというのも独特な表現である。アクアマリンという宝石はまさに海のような見た目をしているのでそのとおりなのだが、ペールグリーンというのがなかなか浮かばないと思う。海を見て、ああペールグリーン色だなと思ったことがある人がいるだろうか。
noteのアイコンがいつからか変わってしまった。トレードマークであっただろうペールグリーン色でなくなり、白黒の現代的なデザインに様変わりしてしまった。私はもとのうすい黄緑でもない水色でもないペールグリーン色が好きだった。いかにも目にやさしい色で、目にも心にもやさしいnoteにぴったりだった。
インターネットでペールグリーンと検索しても、何種類かの色がでてきてしまう。おそらく数値で決められた色が一つに決まるはずだが、人間の目ではどれが正しいのか判断がつかない。そんな中、服の色でペールグリーンと検索するとほぼひとつに定まるように感じた。
IKEAで買ったクレヨンにペールグリーンらしき緑色があって珍しいと思った。色の数は少なく、緑も青もあるのにあえてのペールグリーンの存在。北欧らしさを感じる。せっかくなのでそのクレヨンを使ってムーミンのイラストに色を塗ってみたが、印刷すると見事にただの水色になったのであった。
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