英語の習得法について-2 “読む“ことに特化
こんにちはOnoです。
今日は自分がこれまで行ってきた英語学習法について読むこと(reading)の能力を高めることに特化した内容でお伝えしていこうと思います。
仕事で大量の英文のメールをさばく必要がある、英文で記載されたレポートを読む必要がある、英文で記載された資料等を日本語に翻訳する必要があるといった方々のお力になれば幸いです。
具体的に何をした❓
イントロダクションの部分でも記載させて頂きましたが、英語というものは言語です。従って使用する頻度を高めることができれば自ずと関連した能力が向上すると考えます。
私の場合は朝食を取りながら、そして通勤時間内の日経新聞(日経)の閲覧をやめ、Financial Times(FT)を読むことにしました。英語力の向上を意図したことに加え、前者の情報媒体としての価値に疑問を持った為です。
またメールでのやり取りはなんとかこれまでの蓄積で対応できたものの、海外の同僚が作成したレポートやグローバルで使用している商品の説明書の記載内容については専門的な用語やnative独特の言い回し(後述)がある為、何か特別なことを行う必要があると感じました。
FTは英国に本社を置いていることもあり、記載している記事の地域がバランスが取れています。世界に関連するする記事を中心として、残りは日本国内の政治の状況や、企業決算の発表に特化した日経とは少し毛色が異なります。
本日12/18のアジア版の朝刊に関して言及しますと、世界全体に関連することが40%(ウクライナ紛争やイスラエルとガザの衝突)、欧州に関連することが20%(ECBやウクライナへの支援)、アジアに関連すること20%(中国経済や日銀)、米国に関連すること20%(FRBの見通しについて)とかなりバランスが取れています。
実際のnon-nativeの方々が使用する英語の表現に加え、トップダウンで物事を俯瞰する能力を得ることができる為、非常におススメです。
では以下、自身のreading能力向上のために理解するべきなnative独特の言い回し(癖)について言及します。
Native独特の言い回し1-情報追加型の癖に慣れる
基本的にnativeの方々の記載方法は情報追加型で記載されています。最初に簡単な結論を述べ、追加して詳細な情報を加えていくというイメージです。
つまり、英文を前から順番通りに読んで行くことが内容を理解するうえで一番効率的であると言えます。
以下、例文です。
Pierre Wunsch, one of the more hawkish members of the ECB’s governing council, told the Financial Times he was not yet ready to rule out raising borrowing costs further if wages in the bloc kept rising rapidly, although he said “the probability of a hike has gone down quite a lot”. (The Financial Times, 2023/12/18)
上記文では、althoughやifといったものが出てくる為、中学や高校の授業で習った通りに訳そうとすれば、後ろから前に一旦戻って訳する必要が出てきます。しかし、速読重視で読み進めていく為には、中学や高校で学んだルールを破った方がいい場合もあります。
以下、英文を前から順番に訳したものです。
・Pierre WunschというECBの中でもタカ派的な考えを持つ人がFTに語ったことによると
・私はこれ以上利上げを行うべきだという主張を行う準備ができていない(not yet ready to rule out raising borrowing costs further)
・前提として、もし欧州圏の急激な高い賃金上昇率が継続するとするならば(if wages in the bloc kept rising rapidly)
・何にせよ、追加利上げの蓋然性というものはかなり低下していると思う(although he said “the probability of a hike has gone down quite a lot)。
どうでしょう。上記の通り4つに分解できますが、前から順番にそのまま読んでいけば、追加の情報が次々と現れていき、理解がより簡単に進むようになっています。
上記の分の中では、ifやalthoughといったものが橋渡しとして活躍しましたが、asやbecause、whileといったものが頻繁に登場してきますので、注意深く見極める必要があります。一方で自身で文章を書く際に上記文言を加えるだけでこなれた文章を作成することができる為、おすすめです。
Native独特の言い回し2- 無生物主語に慣れる
基本的に日本語で主語を表すのは(自分、あなた、彼、彼女)といった人になります。一方で英語の場合は無生物主語をたくさん使用します。
無生物主語とはその通り、人間や動物といった生命を持たない物事が主語となることです。日本語ではあまり使用されませんが、英語では文章や会話に多く現れてきます。
以下例文です。
Clear signals on the BoJ’s next move or changes in its inflation outlook could cause major shifts in global financial markets, particularly in light of recent volatility in the yen exchange rate. (The Financial Times, 2023/12/18)
ここでの主語と言うのは、日本銀行の政策金利やYCC運営に対する次の動きやインフレに対する見通しに対する明確なシグナル(Clear signals on the BoJ’s next move or changes in its inflation outlook)となります。
基本的に金融に対する記事、特に金融政策や財政政策に関する内容では無生物主語を使用する頻度が多いため、こちらの使用法に慣れる必要があると考えます。
オススメの新聞や雑誌
オススメを聞かれた際は以下2つをお伝えしています。
①The Financial Times
②The Wall Street Journal
①については前述した通りの理由からお薦めする一方で、②については米国に関する記事の豊富さが売りとなっています。FTや日経で詳しくフォローされていない雇用統計や米失業率の記事の他、Fedの見通しについての記事が豊富です。
特に後者については、Nick Timiraosという記者はFed内部の議論を意図的にリークしているのでは❓勘繰るほど的確な記事を書いているのでオススメです。ただ噂では以前いたブレイナード女史がネタもととも言われており、最近はやや精度が劣化している印象です。
その他、The Economistもありますが、中々文章が難解で自分でも十分に読み込むことができていない為、今回は上記2点のオススメの記載とさせて頂きます。
Next step
次回は書くこと(writing)に特化した内容を記載していきたいと考えています。
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