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キタキツネ

 餌はやっておりません。
 その昔北海道にはキタキツネはおりませんでした。
 よってエキノコックスも無く自由に川の水を飲めたました。
 流氷が接岸それを渡って北方領土から北海道に繁殖の場を広げて、今では北海道のシンボルの様な立ち位置を確立してしまいました。
 元々は銀狐がいるがこちらはおっとり、優しい趣きがあり中々人の目には触れないでいる。
 キタキツネに住む地を奪われている様にも見えますが、静かにそっと生きていて欲しいと願っています。
 住民も銀狐がいる事を知らないで生活している、銀狐の子供は炭の様に真っ黒黒助で兎に角可愛い。

 風が泣く、風が鳴く、ここぞと言わんばかりに風が
 飛んで行く。
 濁った曇り空そこかしこで絡まり不揃いの団子の様 
 にボコボコ凹凸が出来ている。
 小枝に雀、羽が風で持ち上げられ枝が揺れても 
 カッ と瞳見開き警戒緩めず飛び去る。
 濁った曇り空に薄く太陽の光り僅かにこがね色。

 暗闇の向こうライトの中で、オレンジに光るふたつの目が弾んで黒い茂みに消えて行った、キタキツネ。
 ライトに驚いたのだろう鳩よりひと周り小さい鳥が右手から突然飛び出す、急ブレーキでようやく回避出来た。
 時折、アスファルトの上に枯れた蕗の葉が落ちているのを、随分と長い年数不思議に思っていた。
 数年前初めて謎が解けて(そうだったんだ~(笑))
と、納得しながら一人で笑ってしまった。
 5頭の鹿が車に驚いて渡ってきた、慌てて急ブレーキ停まって鹿が渡るのを見つめた私は目を見張ってしまった。
 驚いたと言おうか、苦笑い、複雑な心境というか、5頭全部の鹿の口には枯れた蕗の葉っぱがぶら下がっていたのである。
 5頭全部が蕗の葉をくわえているのも珍しい、良く考えるとレアものだわと一人ほくそ笑んだ。
 
 遠くで見る可愛い鹿、農業被害は天文学的数字
 を叩き出している、年々増加し続けている難しい
 問題もある  んですよね。
 
 


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