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 ニワトリとねずみ

 1242 文字
 過去にニワトリ5羽飼っていた。
 配合飼料は当時20キロの1500円位だったと記憶している、今ではもっと高くなっているだろう。
 ニワトリ小屋は木造りだった為ネズミが頻繁に出入りしていた、嫌~嫌~ねずみー、ネズミがニワトリの餌食べている所に出くわした。
 これはなんとかしなければと頭をひねった、毒入り餌ではニワトリが食べてしまったら大変、粘着式のを買って来てニワトリ小屋に置いてみた。
 一匹ベッタリ引っ付いていたが、藁をかき混ぜるニワトリ達のおかげで、ペッタンコのネズミ捕りもネズミも藁まみれ、大きなトングでニワトリ小屋から引きずり出した。
 ネズミがでかい、重い、ニワトリの餌食べ放題で肥えていた、量った訳ではないが500グラムはあるみたいな・・・尻尾迄入れると30㎝はあったと思う。
 粘着性のネズミ捕りから尻尾がブランブランしていた。
 粘着性ではネズミがくっつく前にニワトリがくっ付いてしまった。
 驚いたニワトリはコケーッ コケーッとニワトリ小屋の中をグルグル走り回り、あろう事かニワトリの尾羽にくっ付いてしまった。
 取ってあげようと捕まえた、すると雄鶏が怒りまくり襲って来た、雄鶏は長靴のつま先めがけ、羽は閉じて自分の体重をかけて一メートルほどジャンプをした、逃げれなかった、雄鶏のくちばしは長靴の上から親指の付け根辺りに命中した。
 ものの見事に腫れあがった、22.5㌢の私の足は25.5㌢の長靴でも小さくて入らなくなった。
 そんな事もありネズミ捕りカゴを買って来た。
 そのネズミ捕りカゴの中には・・・来る日も来る日もネズミが入っている、キャーキャー言いながら最初のネズミから2~3匹は母に処理して貰ったが、その後も続々捕まる・・・その後は文字にはしない。
 50匹は捕れたと思う、数えたくなかった。
 驚きと驚愕に近い心境でネズミをつかまえた、名前は分からない、三種類のネズミ達、最初は母の認知に効くかもとニワトリのお世話係りをして貰っていたが、その内に「今日はもう餌あげたから大丈夫」と言うようになってしまい、私の担当となってしまって、可愛いニワトリちゃん。
 もう一つ驚きゾッとした事は、あれだけのネズミに餌を毎日セッセッと作り運んでいた事だった。
 良く食べるニワトリではなく、ネズミだった、母と私はネズミを飼育していた事になる。
 あちらの穴を塞げばこちらに穴が開く、全てネズミは捕まえた筈なのにと不思議でならなかった。
 そしてある日ネズミと遭遇 👀👀👀 クマネズミと目が合った。
 鼻先は長く尖り、目は奥に引っ込んで・・・目は小さくブサイクな顔をしている。
 ネズミ捕りカゴの中の餌だけがなくなっている、どうやって餌だけ取ったのか未だに分からない、それからネットでクマネズミが捕れるネズミ捕りカゴを三千円で購入、クマネズミは捕れなかった、奥の餌だけが消えていた。
 たった一匹、生まれて少しかな ? 5センチ位のクマネズミ一匹だけ捕まえただけだった。
 クマネズミ恐るべし。

 

#創作童話

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