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良くも悪くもとんでもないことになったスクエニ渾身の一作―FF7リメイク感想

先ほどクリアしたばかりで興奮している中、とりあえずその感情を書き殴ろうと思い綴っている状態。先に言っておくけれども直接的なネタバレは殆どないはずです。多少はあるかもしれないけれども。どちらかといえばオリジナル版をプレイした人向けかな?

(備考:プレイ時間は寄り道ありで46時間、ノーマルでクリア)

現代のグラフィックで蘇る圧倒的なFF7の世界観

オリジナルFF7が出た1997年…当時のファミコンやスーファミのドットRPGに慣れていた目から見たら、ポリゴンで描かれるFF7の世界は凄いリアリティを感じられた…というのは流石に大げさかもしれないけれども、別次元のグラフィックで描かれる超大作!って感じだったんですよ自分には。けれどもその後の進化は凄まじく。二年後にFF8が出たときには既にかなり陳腐に見える状態に…(FF8が良かったと言うことで次にFF7をプレイしてグラフィックで挫折した友人がいた)

こうやって(外伝ではなく)本編が描かれると、その昔とは比較にならないクオリティのグラフィックが訴えかけてくるものは実に凄い。プレートに覆われた世界、汚いスラム、テロが起こした惨事、技術の粋で主人公達のみならずプレイヤーさえも驚かせてくる新羅ビル内部…世界がそこにある、というとやっぱり大げさかもしれないけれども。それでいてあまりにリアル志向に寄せすぎている感じではなく、どこかゲームだな、と安心できるような絵作りになっている気がする。

歩いていると市井の人々の会話が聞こえてくる点や(オプションでオンにすると文字でも表示されるので推奨)、盛られた序盤のシナリオで街の人たちとの交流が深まっていくところでも、ああ、凄くFF7の世界だな…と感じられる。

あとティファとエアリスが可愛い。エアリスが可愛い。滅茶苦茶可愛い。


アクション寄りのバトルは、簡単ではないが救済もあり原作も意識

バトルの基本はアクション。通常攻撃やガード・回避をしつつ、溜まったATBバーを消費して特技や魔法、アイテムというコマンド技を使用するという形式。ボス戦は少し特殊で、部位破壊や大技を遮蔽物で回避するようなものもある。

昨年はイース9をプレイしていたのだが、あれとくらべるとやはりアクションというより明らかにコマンドRPG寄り。完全に攻撃を回避してさくさく切り刻むというよりは、ガードや回避を意識しつつATBを管理し的確に強力なコマンドをたたき込むという感じ(上手い人は悉くその辺も回避でやり過ごせるのかもしれないが…)。乱戦時に無理矢理コマンド技を打とうとしても潰されることが多々あるのでゴリ押しはなかなか難しい。

アイテムも魔法もATBがないと基本的に使えないので、ピンチになるとじり貧に陥りやすく、その前に的確に行動していくことが求められる。二人戦闘不能になったときにATBのストック一本だと、フェニックスの尾で仲間をひとり復活させるだけで結局苦しい…ああまたやられた!みたいな状況になりやすい。ザコ戦も油断ならぬ敵が多く(サハギンとか)、うっかりゲームオーバーになる可能性も…(すぐリトライ出来るけれども)

まあ、難易度を下げたイージー、更にオートで動くのでATBに集中出来るらしいクラシックもあるので、そこまで心配はない難易度かなあと。アクションそんなに得意ではない自分でもノーマルでクリア出来たくらいだし。リミット技を適切に決められればわりとなんとかなる印象(ラストバトル等)。

褒める前にここでちょっと気になるところの羅列

・3Dなので自分みたいに耐性のない人は移動時に酔う可能性アリ、カメラ設定をいろいろ弄った方がいいかも。狭いところのカメラの動きがいまいちの気がする

・何かをやり直す時のロード時間がやや長い(当方ノーマルPS4+外付けSSD)

・仲間が揃ってもパーティが分断されてお気に入りのキャラで戦えないシーンがそこそこあり。その状態でギミック解かせたり遮蔽物利用や敵が浮いているシチュエーションバトルがあったりと面倒に思えるところがちらほら

・クレイジーモーターサイクルの長さがあまりにクレイジー

・バレットのキャラ自体はともかく流石にちょっとうるさすぎる

原典を尊重しつつとにかく盛っている素晴らしさ

グラフィックの所でも書いたとおり、とにかくオリジナルをゴージャスにしているんだけれども(ミッドガル脱出までだからそりゃ盛らなきゃ勝負にならないとも言える)、例えばスラムでの交流が描かれるシーンが盛られていたり、アバランチの仲間のシーンがあったりという補完が素晴らしい。みんなが期待しているクラウドの女装関連も面白い方向に進化。ウォールマーケット周りの新キャラは皆魅力的。原作に居るキャラも意外な肉付けがされていることも。

ミニゲームもダーツあり、スクワットあり、訳の分からないリズムゲーが始まったり…と充実のFF7らしさ。このクオリティでやっちゃうか!というところが多い。バイクみたいにちょっと盛りすぎて面倒では…?というところもあるけれども。


壱番魔晄炉爆破後の市民の嘆きやプレート攻防戦からの大惨事という描写は原作ではいまいちピンとこなかったけれども、今回はその辺が重く感じられて、この辺はグラフィックとそれに応じた肉付けの相乗効果かなあと。その他いろいろあるけれども、とにかくオリジナルのイメージを壊さないように追加されている部分が多い。良い意味で盛られている。

が。

「リメイク」の意味

わりと最初の方から、盛られてるというのとは全く違う、ある異物が混入されている。これが後半に一気にズドン!と来るんだけれども。プレイしていてある程度想像は出来ると思うし、説明されるところもあるし、最後の方まではなるほど、オリジナルっぽいけどちょっと違うんだなと思ったら。思ったら。最後になんと――


驚きの展開は、君がその目で確かめて欲しい!!!(攻略本風に)


…いや、ネタバレなしのつもりなのでアレですが。他のブログやまとめ等で見た表現で言えば、FF7RはFF7の単純なリメイクを越えた試みなのかなあということで。深くは語らず。

正直な話、オリジナル絶対主義の人は怒ると思うんだよねこれ絶対。自分としては元々リメイクは別物と割り切るタイプだし、ACやCCで前後盛られてるんだから好きにやれって気もするし、もう20年も経ったんだから何ならエアリス生存ルートバッチ来い!というくらいの気持ちだったので面白いとは思うんだけれども。大歓迎なんだけれども。不安なのはスクエニさんこれまとめきれるの…?とか、売上次は落ちると思うけど大丈夫なの…?って点だったりして。

でも、個人的にはスクエニがこんな方向で行こうと決断した、出来たことにびっくりだし、最後までどうなっていくか目が離せなくなったなあ、と。…これで次回作が思ったより普通だったらそれはそれで笑い話。

そんなわけでオリジナル絶対主義の人にだけはちょっと厳しいかなあ…という感じですが、そこまで気にしないよと言う人には是非やって欲しいと思う。やっぱりあの世界がこう生まれ変わったってのは感慨深いものがあるわけで、是非このワクワクを体験して欲しい。オリジナル知らない人は多分特に気にならないと思うので純粋なFFの最新作をプレイする感じで。なんかあまり具体的な内容も書けなかったけれども、純粋にRPGとしてみてもハイクオリティだと思います。でもオリジナルを変えて欲しくないという気持ちもやっぱり分かるよ。人間の心って難しい。

最後に。

早く次がやりたいんだけど次は何年後なんだ!!!

本当に、本当の本当に期待しているので、焦らずじっくり、でもやっぱりなるべく早くお願いします…

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