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猫がはこぶモノ-その1

(しろちゃん♂の場合)

今では我が家の窓に付けた猫ドアから ほぼ毎日当然のように入ってきて
当然のようにうちの猫のごはんの残りを食べ 
足りないときは もっと! と催促
違うものを食べたいときは それが提供されるまでニャーニャー!と訴え

時には昼寝をしていき 
時には猫タワーで爪を研ぎ
冬の朝目覚めると足元あたりの布団の上で丸まっていることもある

そんな自由すぎる面白いねこ

からだは大きくてまっしろ 目はとてもきれいな薄いブルー 
高い声の持ち主の名は しろちゃん

いやまんまかい(笑)

名前を知った時は即座にそう思った
(それまでうちでは 雪見ちゃん とか だいふく と呼んでいた)

我が家の庭は というか
庭というものは 猫の通り道なのだろうか 
実に様々な猫が通る

近所を寝床にしているっぽい顔なじみもいれば 
どちらさまですか? 
と思わず声をかけてしまう いちげんさん も年に数匹現れる

逆によく見かけてた猫が
ある時からぱったり姿を見せなくなることもある
遊牧民気質の猫っているのだろうか

ある日しろちゃんがうちでご飯を食べた後をこっそりつけてみた
するとなんと斜め前の 猫を飼っているお宅の玄関の前でお座をりして

こんにちはー!こんにちはー!
ぼくがきましたよー!ごはんのじかんでーす!

と言っているかのかのようにニャーニャー鳴いているのである

まさかまた食べるの?そう思って見守っていると

少ししてそのお宅の玄関の引き戸が開き ぬっと腕が出てきて
猫ごはんの入ったお茶碗がしろちゃんの前に差し出された 
当然のように 

まるでお客と食堂の主人のようなやりとりだな と思った
(実際このお宅の方は食堂を営んでいる)

なんてすがすがしい厚かましさ!
笑いがこみあげてくる 愛される天才である

さてそんなしろちゃんが我が家にはこんできたモノ
それはしろちゃんご家族とのご縁である

しろちゃんがうちの庭に来はじめた頃は首輪をつけていなかった
耳もカットされていなかった
野良なのかな?と思っていたら ある日首輪をしてきたのだ

もともと誰かの飼い猫なのか
あるいは餌をあげていた何軒かのうちの一軒が
野良っぽいからうちの子にしよう!と決めた決意表明なのか
それとも可愛がっている餌やりさんが お世話されている猫ですよ
の意味で首輪を付けたのか・・・

はっきりさせたいと思ったので ある日首輪に小さなメモを取り付けた

この子の名前はなんですか?
○○(苗字) TEL:○○-○○○○

そうメモを書いて 首輪を付けた人とのコンタクトを試みた

すると電話が鳴り しろちゃんは200m以上坂を下ったお宅の飼い猫だということが判明した
何年も前のまだしろちゃんがひょろひょろで小さかった時
夜に台風が来る日にご主人が釣り場で保護した猫とのことだった

ということはしろちゃんは大きく強くなってからパトロールの範囲を我が家まで広げたということか

それからはしろちゃんママさんとの楽しい交流が始まった
お互いに畑で収穫したものをおすそ分けしあったり
旅先で購入したものをいただいたり逆にあげたり
ママさんが育てているお花を切り花としていただいたり
時々ご家族の仕事の関係でとてもおいしいお刺身の盛り合わせをいただくこともある

いままで通りに生活していたら知り合うこともなかったであろう200m以上先に住む方との交流 しろちゃんはそんな素敵なモノを運んできてくれました

                                                                                    




 






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