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猫がはこぶモノ-その2

(ルル♀の場合)

これが猫と暮らすってことか
なんて幸せなんだ・・・!

そんな至福の喜びを 
惜しみない愛情を 様々な表現で教えてくれた猫たちがいた

ワーキングホリデー中に間借りをしていた家の猫

私が入居後オーナー夫妻がネズミ対策にと飼い始めたのだ(ラッキー!)
キッチンに完熟待ちで置いていたアボカドが齧られたらしい


その家はとてものどかな住宅地の少し奥まった場所にあり
雄大な山並みに囲まれた美しい大きな湖と 
日本では見ないような大きな樹々や水鳥たちが水鳥たちがのんびり過ごす水辺やバラ園があるとても素敵な公園まで 
徒歩1分もかからない最高の場所にあった


オーナー夫人は目が不自由で盲導犬がいた

近所の上品なご婦人(数件先に住むこのご婦人は自宅脇の湖へ下る近道に花を植えていてその花々は通る人の目を楽しませてくれた)
が週に数回来ては 新聞やスーパーのチラシや郵便物をオーナー夫人のために音読するなのどのサポートをしていた

オーナー夫人は友人が多く家には頻繁に様々な人が訪ねて来たり 泊りで遊びに来ていた 居間の壁に飾られた結婚式の写真を見ても とても多くの友人に愛され支えられているのがわかった 彼女は成人してから車の事故で全盲になったのだが 様々なことに挑戦し意欲的に人生を楽しんでいた

おしゃれも 料理も スポーツ(マラソン!)も 掃除も
夜遊びも 新しい人との交流も ガーデニングも 旅行も 

まじで 普通に目が見えている私の比ではないくらい
人生をとことん味わい エネルギッシュに生きていた
元看護士ということもその原動力になっているのかもしれない

書いていて改めてとんでもないスーパーウーマンだと思った( ゚Д゚)スゲーナ
それにさ 目が見えなくても猫を飼う という発想も斜め上を行ってるよね
不可能かどうかはやってから考えるタイプなのかもしれない

さてその家で2代目ネズミ番 兼 可愛い担当として迎えられたのが
チョコレートバーミーズのルル(♀)そして2代目補佐としてすぐ後に迎えられたが同じ種のエド(♂)
(初代のビンカ(♂ 同種)は車の事故で亡くなってしまった)

ルルは片手に乗るサイズの時に
オーナー夫人がブリーダーから無償で譲り受けた
他の兄弟と比べて成長が遅く小さいのでもしかしたら大きくならずに亡くなってしまうかもしれないから ということだった

しかしルルはしっかり成長した
もらわれて来て間もなく 明日は息をしていないかもしれない と思うほどの病状になったが何とか危機を出し それからは見事な身体能力と愛らしい性格を爆発させながら成猫になった

ある日私が仕事から帰ると 部屋のドアの前に7cm前後の木片が落ちていた

・・・なぜこんなものがここに?

敷地内にあるものではなかった 不思議に思ったがさほど気にもせずゴミ箱に捨てた しかしそれから数日連続で部屋の前に何かが落ちているようになった 殆どが同じ木片 ごくたまに違うもの 葉っぱもあった気もする

いったい何なんだろう?

オーナー夫妻に聞いてもわからないとのことだったがすぐに判明した

ある日部屋でPCに向かっていると

ウ゛ォ~ ウ゛ワァ~

と変わった鳴き声でルルが廊下を向かってきているのがわかった
そして部屋に入ってくるとあの木片を口からポトッと落としたのだ

あー!ルルが毎回運んできてたのー!

その木片はおそらく近所のどこかのお庭に敷き詰められているバークチップに違いない ルルが何度も持ってきてしまっていたのだ あちゃー

でも何で? 

猫は捕まえた獲物を見せてくる(基本見せるだけでくれはしない笑)
というのは知っていたけれど

これは明らかに私に持ってきてくれているルルの好意だ
なんて可愛らしい行動だろう!
そう解釈してからは 捨てることなんてできない~!
そう思い近所のリサイクルショップで大きなガラス瓶(3ドルくらい)
を購入し貯金ならぬ「貯チップ」をし始めた
瓶はみるみるうちに溜まっていった
ルルの愛情の記憶が貯まっていくのを「見ることができる」のは嬉しかった

後にアニマルコミュニケーターにこの件を聞いてもらったことがある

Q:ルルはなぜあの木片を毎日のように持ってきてくれるの?
A:あなたへのプレゼントよ とてもいい匂いがするから好きなの

( ゚Д゚) 

尊ーーーーーーーーーーーーい!

なんて愛らしい!なんて愛情表現!全俺がナイアガラのように泣いた!

猫があなたにはこんでくるモノは
愛情のこもったプレゼントなのかもしれません
(注:あなたの好きなものとは限らない)

エドさん(左)とルルさん(右)




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