見出し画像

猫がはこぶモノ-その3

(オハナ♀の場合)

ヒミズという生物をご存じですか

私はもうすぐ半世紀ほど生きていることになるけど
数年前まで聞いたことも見たこともなかった

東日本大震災があった年の冬 友人のお母さんに保護された生後8か月ほどのオハナを我が家に迎えた オハナは素晴らしいハンターに育った 
保護される前から人に餌をもらってはいたものの 子猫の時に母猫からしっかりと狩りの仕方を叩き込まれたのかもしれない

オハナがこれまでに持ち帰ったネズミやモグラ(と思ってたけどおそらく違う)は数えきれない 多い日は一晩で3回もネズミを捕まえてきた
捕まえた数を記録していたらギネスに載ったかもと思うほどだ

猫ドアから獲物を室内に持ち込み 一度床に置いて人間に見せてから食べ始めるのがお決まりのパターン でもできることなら食べてもらいたくない 
なぜって床が凄惨な事件現場になってしまうのだ なので食べ始めるより先に 

オハナちゃんすごいねぇ!立派なハンターだねぇ!

と褒め称え撫でまわしながら すかさず顔の前にご飯の入った器を差し出し
においをかがせて気をそらす それが上手くいきごはんを食べ始めたらその隙に絶命した獲物をティッシュで包んで回収することもある

その時は必ずご遺体に ナムアミダブツ と唱えるようにしている

今日はグレーのネズミか 
今回は茶色のネズミか 
今度は黒っぽいネズ・・・いやモグラ・・・じゃない なにこれ?

photo by feathercollector

ある夜ティッシュに包もうとしたご遺体がモグラのようでネズミのようでどちらでもない 鼻先?口?がとがっていてモグラっぽいのによく見ると手がネズミに近いけれども尻尾がネズミと違うことに気づいた
前にも鼻先がとがった獲物を回収したことがあってモグラの子供だろうと思っていたけどきっとこれだ

ネットで調べるとそれはヒミズというらしい
へぇーこんな生き物がいるんだ!
田舎に住んでいるのに全く知らなかった 学校でも習わなかった

地球の気候が変化したせいか 昔はこのあたりで見かけなかった虫を見かけることもある まだまだ知らない生き物が沢山いるんだなぁ

うちの猫がはこんできたモノは飼い主の未知の生物でした

もしお宅の猫がネズミやカエルやカナヘビなど
全然嬉しくない獲物をはこんで来てても褒めることを強くお勧めすします
なぜなら 咎められたり叱られた猫は

このニンゲンはこの獲物では満足していないのだな

そう解釈しより危険な獲物を狩ってくるのだそう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?