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2月1日~お仕事編~

なないろ椿は派遣社員。
今日は、新しい派遣先での就業開始日。

初日から、なんやかんや大変だった、なないろ椿。
派遣先の指揮命令者の都合で、滅多にない就業開始時間の変更が発生。
急遽、勤務がお昼からになった、なないろ椿。

派遣先の指揮命令者は男性…だからか…
ロッカーも用意されていなかった。
就業にあたっての細々した設定も、手際が悪すぎて、定時より1時間以上過ぎての業務終了。
『おいおい…ふざけんなよ。』と思いながら、笑顔で『お疲れさまでした。お先に失礼します!』と挨拶をして、オフィスを後にする、なないろ椿。

『疲れた…』
『はぁ…疲れた…』

帰り際、派遣先で言われた言葉が刺さって痛い。
『まぁ、よくあるよね。所詮、外部の人間ですから。私。』

自分が使い捨ての駒であることは、十二分に分かっている、なないろ椿。
最長でも3年。
その間、派遣先都合で契約が終了する可能性も十二分にある。

初日からイレギュラーと、心ない言葉で疲労感がハンパない、なないろ椿。
ただでさえ初日はストレスがかかるというのに、疲労感が通常の1.75倍。
通常時給の1.75倍もらっても良いくらいの感覚。
この感覚、お分かりになるだろうか。
時給の1.25倍ではなく、時給の1.75倍だ。
この数字、派遣社員として働いた事がある人は、確実にお分かりだろう。

立場が弱すぎる派遣社員。
というより、なないろ椿がよわっちいのか。
概ね、初日に何があっても笑顔で『大丈夫です!』と言ってしまう。
これまた笑顔で『お疲れさまでした!』と挨拶をしていまう、なないろ椿。

重たい体を抱えて、冷たい風が吹き抜ける、駅までの道のりをひとり歩きながら、自分を奮い立たせる、なないろ椿。
しかし、なないろ椿の心は沈んだまま、何の感情も湧かないし、全く心は動かない。おまけに、思考も全停止。
それでも、【帰り道】って、間違えない(笑)

『転んだら蹴飛ばされそうな勢いで歩く人たち』の波に乗れているんだか、乗れていないんだか…
たぶん…
全く乗れていない、なないろ椿。

社畜感がハンパない品川駅の港南口。
『早くこの通勤というストレスの塊でしかない行動から離れなければ!!』と強く思いながら…
改札口に吸い込まれ…
そのままこの人波に流されて…
押し寿司のように電車に詰め込まれ…
最寄駅まで運ばれる、なないろ椿。

ほぼ身動きできない車内で、
『今日は、まだ初日!』
『頑張らなくちゃ…頑張らなくちゃ…頑張らなくちゃ…』
と心の中で呪文のように繰り返す、なないろ椿なのでした。





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