こどもの日
ゴールデンウィーク最後の国民の祝日といえば「こどもの日」。
こどもの日といえば、こどものための祝日とか、男の子のための祝日だと思いますよね。
もちろん、ことものための祝日ですが、実は、子供のためだけの日だけではないのです。
では、誰のための日なのか、わかりますか。
ヒントは、こどもの日の意味にあります。
こどもの日は「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する日」なんです。
もうわかりましたね。こども以外の誰かは、「お母さん」です。
こどもの日なのに、なぜお母さんに感謝する日かというと、こどもが産まれ成長するにあたり、どれだけお母さんの役割は大きいか、という事をこどもに考えてもらう為なのです。
1948年、こどもの日を祝日に制定した時に国が趣旨にそう盛り込みました。
お母さんは感謝されたくて産むわけでも、何かが欲しくて子育てを頑張るわけではありません。辛い事も多いですが、お母さんは無償の愛で育てくれるのです。
このように、こどもの日は、お母さんに感謝をし、「ありがとう」を伝える日でもあるのです。
なかなか正しい趣旨を理解している方はいなかったのではないでしょうか。
こどもの日はもともと、平安時代という大昔、中国から伝わり、災いや病気を追い払うための風習でした。
当時、災いや病気を追い払うための風習は2つありました。
1つは3月3日に、身を清めるため自らの穢れを人形に移して川に流す風習です。
これが「流し雛」と呼ばれるものです。いつしか女の子達がその人形で遊ぶようになり、それを「ひな遊び」と呼んでいました。そして明治時代に雛人形を飾る「ひな祭り」という今の行事のかたちになったのです。
もう1つが、5月頃に菖蒲の草を屋根から下げたり、湯に入れたりして災いから身を守る風習です。
菖蒲の草は、芳香が強く災いを蹴散らすと信じられていました。これがまさに「菖蒲の節句」、「端午の節句」と呼ばれる風習で、中国から伝わった当時は男女共に行われていました。
それが武家時代に入り、菖蒲をきっかけに男の子の為の行事になっていきました。
菖蒲の草は尖っていて「剣」を連想させます。そして菖蒲は「尚武(武士・軍事を大切にする事)」と同じ読み方をするため、この行事が強い男の子を育てる風習へと変化して行ったのです。
毎年5月5日に行うようになったのは江戸時代からです。
端午の「端」は月の始まりを意味し、「午」は五の韻を踏んでいます。5が重なる5月5日がこどもの日として定着したといわれています。
1948年に5月5日が「こどもの日」という祝日になってからは、男女ともに祝われる日とされています。
今では小学校などで、女の子もカブトを折り紙で作ったり、こいのぼりを作って家で飾ったりしています。全国各地の商業施設でもこどもの日は男女区別せずに色々な催し物をこども向けに開催しています。
こどもの日には、菖蒲の草を浴槽に入れて入浴します。これは、昔からこどもの日にすることで、こどもを悪いことから守ってくれる、という意味があるんだそうです。
そして、自宅には五月人形やカブトを飾ります。無くても、折り紙や色画用紙で鯉のぼりやカブトを作って飾るのも一般的です。
また、田舎の方の家では、外に大きな「鯉のぼり」を飾る家庭もあります。10-20mの大きな鯉のぼりはとても雄大です。この時期になると各地で大きな鯉のぼりが見られます。都会では、外に飾る事は困難な事が多く、この場合、小さい物を買って家に飾る家庭も多いでしょう。
ただ、カブトや鯉のぼりを飾るのは、過去の風習から男の子の家庭だけのようです。
ちまきや柏餅を一緒に食べるのも定番です。現在は、ケーキやお寿司、こどもの喜ぶものを選ぶのが一般的になっています。
デパートやスーパーではこどものために、いろいろなイベントを開催していますので、そういうところに行って楽しむ過ごし方も良いですね。ゴールデンウイークですから家族でお出かけするのも良いでしょう。
ただ、はじめにお話した通り、この日は、一方でお母さんに感謝する日でもあります。
今、芦田愛菜ちゃんが母の日に向けて手紙を出そうってCMをやっていますが、ほんの一言、感謝の気持ちを込めて母の日を待たずにお手紙を出すってのもいいんじゃないでしょうか。
やってもらってばかりだと罰がありますよ(笑)。
さあ、皆さんはお母さんにどんな形で感謝の気持ちを表しますか。ゴールデンウィークに入る前に考えておきましょうね。
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