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クリニックのSNS戦略

タイトル画にすでに結論を書いてあるのですが、クリニックのSNS戦略は必ずしも必要ではありません。
だってSNSは初診未満の人しか見にこないから
(バッサリ)

ではクリニックにおけるSNS戦略についてご説明していきますね。
医療コンサルはこぞって「SNSをやらないと損をする!」などと恐怖心を植え付けてきますが、先生方は焦って始める必要はありません。
私の知っている先生で、いわゆる儲かっている先生ほど一切のSNSを行っていないからです。
やはり日頃の診察が1番のブランディングだという証拠です(過去投稿参照)

まずクリニックのSNSは「向き不向き」な内容ががあります。
SNSに向いているものとして一例ですが
●糖尿病関連など毎日の食事内容の注意点
●心療内科など日々の心の過ごし方
●美容外科などのビフォーアフター
などが挙げられます。

これから新規の患者さんになり得る顧客層が見たとき、この病院に行ってみたいと思わせる内容であることが重要です。
なぜなら、クリニックのSNSを見るのは「患者未満」の人たちだから。
一度患者になれば、もうそのクリニックのサイトやSNSをチェックしている人はほとんど居ないでしょう。
余談ですが先日見た某クリニックのインスタに、先生とお子さんが「クリニックの花壇にお花を植えました」という投稿がありました。
まずい内容ではありませんが、いわゆる誰得?と思われる内容です。
先生の「良い人アピール」は患者さんが知りたい内容ではなく、同様の投稿が多いためかインスタもあまり調子が良さそうではありませんでした。

よく「開業前にクリニックのことを認識してもらいたいから先にSNSを開設したい」という先生もいます。
もちろん悪いことではないですが、それよりも先にやって頂きたいことがあります。
それはクリニックの建設予定地に数ヶ月前から「ここに202x年◯月にクリニックオープン予定」という看板を設置すること。
ビルに入居する場合も同様で、ビルの一階部分に入居予定であるポスターなどを貼りましょう。
SNSの場合は広大なネットの世界から自分のクリニックを見つけてもらう必要がありますが、看板でお知らせするのはそれよりも早く認識してもらうことができます。
開業予定地の地区の皆さんは毎日そこを通りますし、ビルに入居する場合もそのビルの前を通って通勤通学する人がたくさんいます。
SNSよりもまず、確実に地域の皆様に認識して頂ける機会をのがしてはいけません。
病院名が出せない場合は「整形外科開院予定」など、ざっくりとでも良いです。

ではここからは実際にSNSを始めてみて、どうなるのかという話です。
どんなクリニックでも、必ずこのような書き込みがされることを想定しなければなりません。

これらはクリニックの受付によくかかってくる電話の内容ですがSNSでも同様の書き込みをされます。
最も多いのがこの2項目で、特に症状については電話でお答えできるものではありません。
SNSでは電話と違い、診察券などの患者番号を聞く必要がないこともあり、こういった匿名からの書き込みが増加する傾向にあります。
なぜかというとクリニックのSNSは院長先生本人が更新しているため、見る人にこのような錯覚を起こさせてしまうのです↓

「問い合わせの書き込みは無視でいいでしょ!」とおっしゃってる先生がいましたが、大体ネットの世界ではめんどくさいことを聞いてくる人を無視すると、さらに面倒くさいことになりますよ…。書き込みを無視されたことを口コミ系のサイトで「冷たい先生だ」などと書かれるなど。。
かと言って、1人ひとりに返信していては無料のオンライン診療状態になってしまいキリがありません。
しかも聞くだけ聞いて、その人がクリニックの患者さんになってくれるとは限りません。

あとは先生の文章力にもよるのですが、文字だけで伝えると相手の受け取り方によっては自分の意図と違う意味にとらえらてしまい真意が伝わらず、誤解されてマイナスイメージを持たれる可能性もあります。
またSNSはリツィート機能がありますから、良くも悪くも拡散されることもあります。

SNSをやってはいけない、とは思っていませんが院長として必要のない負担が増える可能性もあることをお伝えしました。
余談ですが私のクライアントの先生には、同様の理由でGoogleマイビジネスも登録するとリスクがある、とご注意しています。


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