【舞台】ムシラセ #つやファン2023

この度、素敵なご縁があり、
ムシラセさんの #つやファン2023 をご招待で見させていただきました。


舞台はU-25割や学割などはあっても、公開募集の招待はなかなかなく、新たな取り組みで、とても素敵だなと思っていました。

舞台を出演もする身として、あと、個人的には大学で広告を学んでいる身として、どうやったら舞台がもっと一般的なものになるか、は悩みどころだしたくさん考えてきました。

簡単なことではないけれど、こういう取り組みがいろんなところで起きて、もっと舞台への敷居が低くなっていけばいいな、と少し希望を見た気がします。


つやつやのやつ

わたし、ゲラなのですが
意外とお笑い、漫才はしっかり見たことがなくて。

お笑いよりドラマ、映画人間だったので。

なのですが、お笑い、というかコメディ、面白い!
キャストが出てくる度に笑いが溢れる。

コメディってシリアスな作品よりキャストの腕が出ると思っていて、だから本当に皆さんの力の凄さを見せつけられました。

お話は、
伸び悩み解散を考え出していたお笑い芸人の、売れっ子同期が亡くなってしまう、というもの。

これだけみると、悲しいお話なのかな、と思うのに、まあずーっと面白い。

欲しいタイミングにボケやらツッコミやらくるのがとても快感で、さらに、客席の空気感、お客さんの笑い方やら笑うタイミングやら、全てが絶妙にマッチして最高に面白かった。

ファンファンファンファーレ!

これが、ヤバかった。

つやつやのやつの一年後の世界を描き、亡くなった芸人を推していた女の子と、その子の芸人追っかけ友達、そして芸人になりたい女の子、それを止めたい女の子が交わるお話。

わたしが女性でお芝居をやっているのもあって、女の子の役はしっかり見入っちゃう癖があるのですが、全員よかった。

全員魂こもっててヤバかった。

推しを亡くした彼女の行き場のない想いも、
その友達を心配するけど素直に伝えられない子も、好きなものに一途でがむしゃらな熱量も、
ブレずに現実をしっかり見ているそのサバサバも。

全てに共感してしまった。いや、共感って言うとなんか薄っぺらい。

伝わってきた、というか。

もちろんお話そのものもだし、紡がれてる言葉もだし、役者のエネルギーもだし。

みんなその場に生きていて、
それぞれ大事にしているものがあって、
それを守るために行動している。

それが全部うまく噛み合っていて、気付いたら涙が溢れていました。

お芝居が好きだなと思う舞台も
伝えたいことはこれだ、ってグッとくる作品も
テーマが自分にドンピシャな舞台も
たくさん見てきましたが

全部が絶妙なバランスでこんなにも良い!と思ったら作品は久しぶりな気もしました。

つやファン2023

でもこの舞台のミソは、それぞれがそれぞれに良かったことだけではなく、元は別の作品を連続で描いたことだと感じていて。

つやつやのやつ、は、思っていた100倍コメディタッチでお客さんもみんならわっていて最後の演出もかなりわたしは好みで、よかったよかったー、って終わったのに

ファンファンファンファーレ!、では、明るそうなタイトルのくせにめちゃめちゃ内容が濃い。そりゃ時間の問題もあるのかもしれないけど、共感を得やすいないようになってたのはこっち。

もちろん、がむしゃらちゃんのところとか面白かったけど、みんなの大事にしたいものへの想いがぶつかり合ったあとの、なんていうんでしょうね

緩和
のタイミング?

相手の想いを知ったあの、赦しの瞬間、というか。

それがとても印象的だし涙を誘った。


これを考えると

一人の芸人の死から、お通夜の裏で外から見ればコントみたいなお話を繰り広げていたのに、そのまた違うところでは彼をきっかけに自分の生きる意味を探していて

そのギャップに観客はより涙をそそられたのだと思う。

別々で見たらまた違う感覚を得ていたと思うし、わたしはこの形を取るからこそ良作がより引き立っていたように感じました。

二本立て作品、は意外と見てこなかったみたいです。どんな感じになるんだろう、と思っていましたが、リンクしている分理解やのめり込みは早くてこれはいい!よかった!!


とてもよすぎた作品をご招待で見ることができて本当によかった!よかったー!

もともとTwitterやら他の劇場のパンフやらで気になっていたものの、観劇のしすぎでお金は気になっていて行くか迷っていたので本当に見ることができてよかった!

わたしも推しはいるし、夢追いだし、すっごく刺さった。

推しが亡くなったことはないけど、亡くなったとしても誰かの心に生き続けてくれることもファンからすれば本当にすごく救われるんだろうなあ。

素敵な出会いに感謝も込めて台本買わせていただきました!台本集めるの好きなので笑!

また、こんな素敵な取り組みがいろんなところで増えて、もっと舞台がいろんな人の身近になっていくといいなあ。

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