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【必要十分条件】「行って~帰って~」で理解できなかったら読んでほしい

「高校数学」は「数学」であるための……ッンァ条件である

私自身も学生時代に大いに悩んだ数Ⅰの定番問題、「必要十分条件」についての話。よく言われる「行って~帰って~」があまりにも頭に入らなかったので、予備校の授業を参考にしながら自己流の攻略法を編み出した。
Twitterで大枠をざっくりツイートしてあるので、今回はそれらをまとめつつ捕捉説明を交えて、より実践的な記事にしたいと思う。

ツイート1/7:イントロ

例年のセンターの傾向なら、数ⅠAで集合&論理の問題が出るのは必然。その中でも必要十分条件の出題率は高い。今年は「共通テスト」へと入試制度が変わったため、論理の枠がこれまで通り存在するか保証できないが、対策して損はないと考えられる。たぶん。

ツイート2/7:「真である」を集合で理解する

より分かりやすくするために、pやqの具体例を考えてみよう。pは「xは6の倍数である」という条件、qは「xは偶数である」という条件だとする。簡略化のためx≦10の範囲のみで話を進めよう。集合Pの中身は{6}で、Qの中身は{2,4,6,8,10}となる。Qの中にPが収まるという構図は、条件に当てはまる数を全部書き出してみると「Pの手札+αをQが持っている」という状態にあたる。

ツイート3/7:ざっくりとしたイメージ

考えるな、感じろ。

ツイート4/7:判定方法「必ず主語の立場から」

先程と同様の例を考えてみよう。pは「xは6の倍数」で、集合Pの中身は{6}、qは「xは偶数」で、集合Qの中身は{2,4,6,8,10}だとする。この時、「xは6の倍数」は「xは偶数」であるための十分条件だという事になる。

ツイート5/7:逆ならどう?

「xは偶数」は「xは6の倍数」であるための必要条件だ。

ツイート6/7:前提が違ったら

先程までの例では、「qならばp」が偽となってしまう。別の例を考えよう。pの条件は「nが3の倍数である」とし、qの条件は「nが15の倍数である」としよう。こちらも簡略化のためn≦20とすると、集合の内訳は
P={3,6,9,12,15,18}
Q={15}
となる。さっきと逆でPの方が手札が多い状態だ。

この状態で「nが3の倍数である」は「nが15の倍数である」ための~条件か考えると……

P「Qの野郎小っさ!」

つまり、必要条件だ。

ツイート7/7「必要十分条件」ってなにさ

PとQが一致しているなら、どちらの視点に立っても必要十分条件だ。

手順のまとめ

pを満たす集合Pと、qを満たす集合Qを把握する
具体的な中身を書き出したり、範囲で与えられているなら数直線を書くのも手だ。

PとQの(ベン図上の)大小関係を描き出す
「真である」ならば、必ずどちらかの集合はどちらかの中に収まるぞ。

主語の視点に立ち、相手側の集合を見る。大きいなら十分、小さいなら必要。
この段階に来たら必ず主語の立場から判定を行おう。

付録:例題

例題1
a=3はa^2=9であるための何条件か?

「a=3」をpとすればもちろんP={3}だ。「a^2=9」をqとするならQ={???}

例題2
xy=1はx=y=1であるための何条件か?

pが「xy=1」ならP={???}

最後に

冒頭の答え:十分条件

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