文章を書くこと

私はずっと内気だった。
5歳の頃、近所にできた初めての友達。
彼女が母親の影に隠れる姿を真似していた。

幼稚園ではいじめられていた。
「一緒にお昼を食べるのと、休み時間に遊ぶのどっちがいい?」
と同級生に聞かれた。
私はお昼ご飯を選択した。皆が集まる中、一人ぼっちはあまりにも惨めだ。

昼休みは1人で遊んでいた。
意地悪されないぶん楽だった。

小学校に上がり、休み時間が来るといつもビクビクしていた。
周りはみな友達とお喋りをしている。
私には友達がいない。作り方がわからない。
用もなく校舎や運動場を歩き回っていた。

家に帰るとずっと母親のパソコンに張り付いてブログを書いていた。
ある少女漫画がきっかけだった。

忘れることを怖がっていたのだと思う。
子供ながらに、今しかない子供時代の感情を忘れてはならないと感じていた。
ブログだけでなく、連絡帳に日記をつけたり、授業中に好きな曲の歌詞を書いたりもした。

大学に入学し、スマホを手にしてから書くことは少なくなった。
それでも時々ものを書くとき、私は安心を思い出すのだ。

拙くても良い。なにかを言葉にして出すことが大事なんだ。
文章を書くことを日課にしていこう。

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