スクリーンショット_2020-01-07_23

TOEIC990点への近道、それが「10000問ノック」

2ヶ月で、890点から980点へ

僕がTOEIC990点を取ろうと決心したのは、2018年9月18日のことです。

しかし、実際に問題を解き始めたのは、1ヶ月半先の2018年11月1日からでした。

その約1ヶ月半、何をやっていたのかというと、ひたすら「戦略」を練っていました。

どんな戦略かというと、「990点に至るための”確実な”戦略」です。
(戦略の全貌は、別の記事にて紹介する予定ですが、この記事でも雰囲気は感じ取れると思います)

今振り返ってみると、戦略を立てるのに時間を使いすぎていたかもなぁと思います。

しかし、1ヶ月以上を使って練り上げた戦略があったからこそ、1年経たずに990点を取得できたのだと感じています。
(2019年6月12日に990点を取得できました)

この記事では、その戦略の中でも、990点に最も貢献してくれた勉強法である「10000問ノック」について、解説致します。

2018年11月で890点だった僕が、2ヶ月後の2019年1月で980点を取ることができた勉強法となります。その効果は僕が保証致しますので、本気で990点を目指すのであれば、ぜひ取り入れてみてください。

画像2

画像3

990点取得者をリサーチしてわかったこと

問題を解き始める前の1ヶ月半、自分に問い続けていたことがあります。

「990点に最大限近づくために、僕は"何を"、"どのように"やるべきなのか?」

これは非常に重要な問いでした。

「とりあえず思いついたものからやってみよう!」と手を出したことが、990点に貢献している保証は何一つありませんし、やっていることが同じでも、何を意識してやっているかで、結果が天と地ほど変わってくるからです。

目の前の努力を無駄にしないためにも、まずは「すでに990点を取得している人」がどのように勉強をしていたのか、徹底的にリサーチしました。

そうして見えてきた共通点が、「大量の問題を、短期間で解いている」ことでした。

この2つのブログ記事では、「10000問」という数値が1つのキーワードになっていることがわかります。そして、量をこなすことの重要性と必要性が語られています。

量をこなすことで実力が上がっていくことは、感覚的に納得の行くことですし、僕が考えた戦略にも見事に合致するものだったので、「10000問ノック」を採用することにしました。

10000問ノックとは何か?

「10000問ノック」とは、文字通り、10000問の問題を解くことです。

要は、他の990点取得者と同じように、大量の問題を、短期間に解いていこう!ということです。

「量質転化の法則」という法則があるように、膨大な量をこなすことで、質を高い水準で維持する狙いがあります。

しかし、10000問を目指して闇雲に解き続けることに意味はありません。10000問ノックはあくまでも"手段"です。目的は「10000問解き終える」ではないことに注意してください。

一昔前に、「一万時間の法則」がブームになりました。

一万時間の法則とは、「様々な分野の卓越した天才たちの共通点は、その分野における練習時間の総量であり、一万時間以上の練習が成功の分岐点である」という、マルコム・グラッドウェルが著書『Outliers』(邦題:天才!成功する人々の法則)で提唱した法則です。

この法則は非常にわかりやすいため、自己啓発の分野で数多く引用されている法則です。

しかし、ここで注意しなければいけないのが、“因果関係”です。

一万時間の法則に当てはまっているような天才は、一万時間練習したから卓越したのではありません。自らの情熱に従って努力していただけなのです。

その結果として、気がついたら一万時間以上の練習していたということです。天才の中に、「一万時間分の努力をするぞー!」と意気込んで努力した人は一人もいないでしょう。

なので、「卓越した実力を持つ天才は一万時間以上練習しているのだから、自分も一万時間勉強すれば卓越するだろう」と考えるのは全くの誤りです。

同様のことが、10000問ノックでも言えます。

「10000問解けばスコアが伸びるのか!」と、本当の目的を把握せずに闇雲に解いていくことは、実力を上げることに全く貢献しません。

では、なぜ10000問ノックをやるのか?本当の目的とは何なのか?

それは、2つあります。

目的①:パターン認識を強化する

すでにTOEICに取り組んでいる方にはわかると思いますが、TOEICの問題には“一定のパターン”があります。

空港の搭乗口はコロコロ変わるし、配達が遅れるのも当たり前。モノはよく壊れるし、お詫びとしてクーポンが配られるのも、TOEICの世界では日常茶飯事です。

トラブルを意図的に入れて、そのトラブルを英語で正確に把握できているかを問うことで、回答者の英語力を測定しやすくしているためだと思われますが、これはTOEICの中の《世界観》のパターンです。

他にも、「よく出る単語」、「1度しか見たことがないような単語」、「あまり見ない中でも比較的出題頻度の高い単語」、「ひっかけの選択肢としてよく使われている単語」など、《単語》の出題パターンも、10000問もの問題を一気に解くことで肌感覚でわかってきます。

もちろん、《文法》や《リスニング(音)》でも同じことが言えます。「TOEICでは仮定法があまり出ない」であったり、「part3,4で流れる音声のよくある構成」などが徐々にわかってきます。

そして最後に、「どのような順番でリーディング解いていくのが自分に合っているのか」、「自分は、問146が終わった時点で何分経過する傾向があるのか」、「リラックスして解いたときは何分時間が足りなくなるのか」、「自分がよくやるケアレスミスを分析してみると、実は4種類だけだった」などの《自分》のパターンも見えてきます。なお、《自分》のパターンが一番重要なパターンだと考えています。

《世界観》《単語》《文法》《リスニング(音)》そして《自分》。それぞれのパターンを一気に身体に染み込ませることが、990点を取るための大きな武器となります。

そして、これを集中的に強化していくのが、10000問ノックの目的の1つです。

目的②:『知らない知識』に出会う

僕は、「990点を取る」とは、「TOEICにおいて、『知らない知識』を0にする」ことだと考えています。

特にリーディングにおいては、100問中99問正解しなければ495点になりませんので、「『知らない知識』が1つでもあったら致命傷だ」と考えて勉強するべきだと思っています。

そして、上記の定義のもとで990点を目指すのであれば、まずは「『知らない知識』に出会う」ことから始めなければなりません。

なぜなら、そもそも『知らない知識』がどれくらい存在しているのかを把握できていなければ、「『知らない知識』が0になった」とは、永遠に言えないからです。

単語を例に取ると、僕が10000問ノックをしているときには、出会ったすべての「知らない単語」(=『知らない知識』)をすべて単語カードに書き写して抽出していました。

するとなんと、10000問ノックが終わった時点でその総数は“4313枚”になりました。

画像3

10000問ノックを始める前にも、単語帳3冊分(合計3360単語)を暗記してから臨んでいたのですが、毎日新しい単語カードが約100枚ずつ増えていくのです。

次々と増えていく単語カードを見て、「あぁ、存在していることすら把握できていなかった単語が、こんなにたくさんあったんだな」と実感しました。

このように、僕たちが想像している以上に、TOEICの世界には『知らない知識』が散りばめられています。それらを手当たり次第すべて拾い集め、すべて自分の脳内に入れることができたときに、990点になる資格を得るのです。

逆に言えば、1つでも『知らない知識』を放置して、脳内に入れていないのであれば、いつまで経っても990点にはならないのです。

厳しいですが、そうしないと990点の条件をいつまでも満たせないので、これくらいの危機感を持って勉強したほうが、990点を取りやすいと思っています。

自分の中に厳しい基準を持って、1つ1つ知識を増やしていきましょう。

以上のように、『知らない知識』に出会いに行くこと、それが10000問ノックのもう一つの目的となります。

用意した問題集

当然のことながら、10000問ノックをやるためには、10000問分の問題が必要となります。

TOEICは、模試1回に200問収録されていますから、10000問を解くためには模試50回分を集める必要があります。

さきほどお伝えした通り、知らない知識に出会うことが目的の1つなので、同じ問題を2回解くのはあまり望ましくありません。出会える知識が減ってしまいます。

これを踏まえて、重複無しで10000問分を解いた方が良いと判断して、僕は以下の問題集を使用しました。
(縦に長くなりますがご了承ください)

問題集は、10000問ノックを始める前にすべて購入してしまうのがオススメです。

「途中で放り出したら、問題集を買ったお金がすべて無駄になる」という危機感が、日々の勉強の背中を押してくれます。

あとは、やるだけです。

10000問ノックを終えてみて、わかったこと

僕が10000問をスタートさせたのが2018年11月1日で、終えたのは2019年1月11日のことでした。

つまり、約70日間、問題を解き続けていたことになります。

そして、手に入れたスコアが980点です。自分でも信じられないくらいのスコアアップでした。そのときには、「あとちょっとで990点だな!」と自惚れ、来たる990点獲得の日をイメージしながら、努力を続けていました。

しかし、現実には勉強しても勉強してもそこからスコアが伸びることはなく、実際に990点を獲得できたのは、約半年後の2019年6月12日のことです。

最終的に990点を獲得した時点で、解いた問題数は約25000問、覚えた単語数は約10000単語にまで達していました。今となっては、10000問を通じて得た知識量では、まだまだ不十分だったのだとわかります。

しかし、自分でも信じられないくらいのスコアアップをした経験から、10000問ノックを終えたことで『知らない知識』を減らしていくという戦略に間違いはないな、という確信も得られました。

この確信があったからこそ、「目の前の『知らない知識』を1つ1つ入れていけば、いずれ990点になるから絶対に大丈夫」と、自分で自分を安心させることができ、最後まで『知らない知識』を減らしていくモチベーションが得られたのだと思っています。

【TOEICにおける『知らない知識』を0にする】、やるべきは本当にこれだけです。

これをやっていくために、まだ見ぬ『知らない知識』に出会っていくのです。

そのきっかけとして「10000問ノック」、ぜひチャレンジしてみてください。

最後までやり遂げたときには、あなたの想像もしていなかった結果が出ているはずです。

以上、10000問ノックの紹介でした。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

黒木

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?