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スペインにワーキングホリデーに来た経緯とおすすめする理由


私がスペインに来た理由と経緯

現在私はワーキングホリデービザでスペインに来ております。

私がスペインに来た理由は、ずばり言語とラテン文化に関心があるからです。

スペイン語は世界で中国語、英語に次いで第3位に母国語として話されている言語であり、もし話すことができると、スペインに限らず、南米や他のヒスパニックが多い地域でも、たくさん友人ができるなと思ったことや、南米の歴史や原住民の精神性、またはラテン系のバイオリズムなどに魅力を感じていて、もっと知りたいと思ったことがきっかけです。

少し詳しく説明すると、最初にスペイン語に触れたのは、大学の時に第二外国語の授業でスペイン語を選択したことからで、3年間一応少しずつ触れてはいました。
また、ピースボートで地球一周をした際に最も印象に残った場所の一つとして南米があり、特にマチュピチュに行った際に、今は亡き崇高な精神世界とエネルギーを感じ、とても感銘を受け、なんだか呼ばれているような気がした経験があります。
さらには、僕は夏生まれのせいもあるのか、海、太陽、お祭りといったものが大好きなので、スペインやラテンアメリカの情熱的な、明るい陽気なイメージに魅力を感じていたという事もあります。

そういった経験から、いつかスペイン語圏には行きたいと思いつつ、社会人となり、最初の会社に所属していた時にスペインにもワーキングホリデーがある事を知り、行きたいと思ったのですが、その矢先にコロナ禍になってしまいました。
なので海外は一旦あきらめ、その時ご縁で手に入ったバンで日本を巡る事にしました。

そしてようやくコロナ禍も落ち着きを見せ始めたころ、スペインに行く決心を決めて、一定期間お金を貯め、約2か月半前(2023年の12月)、晴れてスペインに来ることができました。


スペイン語を勉強するメリット


スペイン語を学ぶメリットは世界で二番目に多くの人々が母国語として使用しており、さらに特に多くの国で母国語として使用されており、旅行やビジネスなどを含め、国際交流をする際にとても有効な手段となると考えられることだと思います。

調べてみるとデータにバラつきは多少ありますが、母国語として話されている言語のトップ4です。

1位 中国語:9.21億人
2位 スペイン語:4.71億人
3位 英語:3.7億人、
4位 ヒンディ語:3.42億人
と続くそうです。


一方世界で使われている使用人口のランキングです。

1位 英語:13.48億人
2位  中国語:11.2億人
3位  ヒンディー語:6億人
4位  スペイン語:5.42億人
(参照)

単純に「より多くの人々と会話ができる」事をメリットとすると、確かに使用人口からわかるように、英語は言わずもがな、それ以外の言語としては中国語やヒンディー語を話せる事により多くの人々との会話ができるようになりそうです。

ただ、スペイン語のメリットの大きな一つは、公用語とされている国の数の多さではないでしょうか。
スペイン本国を含めて中南米を中心に21ヵ国もの国がスペイン語を公用語としており、中南米はスペイン本国よりスペイン語を話す人口の多い国となっています。スペイン語を話せることにより、中南米を中心に、多くの国において人々と幅広い交流ができる可能性があることがわかります。
さらにアメリカなどでもヒスパニック系の人口が増えている事もあり、重要視されていますね。スペインや中南米に関心があるという方は間違いなく必須の言語です。

そしてなにより、「相手が理解できる言語で話せば、相手の頭に届く。相手の母語で話せば、相手の心に届く」というネルソン・マンデラの言葉があるように、母国語を共有することにより、より深い関係性が築きやすい事は想像できると思います。

日本人にとっても観光客などがもし日本語で話かけてくれたら、純粋に嬉しいですし、自国の文化に関心を持ってくれてるのだなと親身に感じると思います。そういう意味でも「より多くの国の人々と深い関係性を築きたい」という風に思っている方にはうってつけの言語だと思います。

スペインでのワーホリ・留学をおすすめする理由

スペイン語圏のワーキングホリデーはスペイン、アルゼンチン、チリがあります。その中でもスペインを推す理由としては主に、1.情報量の多さと、2.安全性があります。

1.情報量の多さ

まず私が調べた際、ビザの取得方法の公的な案内が日本語であるのはスペイン大使館だけでした。スペイン大使館の対応にはかなり問題があるのですが(別のブログで書こうと思います。)、それでも書類を準備する段階からスペイン語を読みつつ進めるのはかなりハードルが高いのではないでしょうか。

また、スペインでは英語圏のワーホリ目的地として人気な国々と比べたらそうでもないのかもしれませんが、しっかりとした留学エージェントがいたり、ネット上での日本語情報もある程度豊富です。
特に私が仕事をあらかじめ日本に居る時に見つける事ができたように、スペイン掲示板や、エスハポン広場などの日本語の掲示板を利用すれば、仕事の求人情報、家探し、イベント等様々な情報交換ができるので、準備段階においても、渡航後においても便利です。

2.安全性

さらに実際に来て感じるのは、スペインは治安がかなりいいと感じるという事です。外務省による危険情報については、全ての地域が「レベル1:十分注意してください」よりも低いレベルになっていて、かなり安全なレベルといえます。
ただ、一部の地域では観光客に対してのひったくりなどがあると言われています。観光客の多いマドリードやバルセロナではそういったことが発生する可能性が高いそうです。特にバルセロナは危ないと聞きます。

ただ、それはしばし観光客が油断しすぎてしまう事も原因と考えられると思います。例えば日本だと食事しているときに平気で机に携帯電話を置きっぱなしにしたり、座っている机の後ろにカバンをかけたりすると思います。こういう事をしていると知らない間に取られてしまったりするという事です。
もちろん取る人が悪いのですが、日本があまりに治安がいいが故に、海外という事を忘れて油断しすぎてしまうという事はあると思います。最低限海外に来ているという事を踏まえれば、そういったことに気を付けるのは必要な事だと思います。といいつつ、私も生活していてかなり油断しており危ない時はあると思いますが・・・

というのも、私の肌感覚としてはスペインはかなり治安がいいと感じるからです。スペインの海岸線沿い全体を2か月間巡り、今ビルバオに住んでいますが、スペイン全体の気質として、とても人々は力が抜けているというか、家族や友人と過ごす時間を大切にしていて、おしゃべりが好きであり、幸せそうに見えます。そのポジティブな雰囲気は日本以上と感じる事もしばしばあります。なのでそこまで何かをけしかけてやろうという雰囲気を感じないのです。

一方、危ない人々がいるのも確かです。例えばスペインは世界中、特に南米やモロッコ、アフリカからの移民の人々も多くかなり多くの人種が混同して暮らしおり、その中で移民の人々の生活基準が低かったりするので、ひったくりやカツアゲのようなことが起きる事があるようです。

特にスペイン人のモロッコ人に対する見方はスペイン全体で疑い深い感触を抱きました。スペインはジブラルタル海峡をはさんですぐ南にモロッコがあり、かなり多くのモロッコ人がいます。

ビルバオの治安

ビルバオにおいても移民が多いサンフランシスコと呼ばれる通りがあり、そこは「夜は通るな」と言われていて、多くの人が避けたりしています。少し前まではかなり治安が悪く、知り合いの日本人でその地域に住む方は何度もカツアゲに合ったそうです。そこから最近では警察が警戒を強めていて、よく昼間でもパトカーが止まったりしているので、治安は改善されたらしいです。

ただ、僕が最初にビルバオに来た2023年9月の時、初めに到着したのがその地域で、平日の昼間から黒人やモロッコ系の人々が道端で何もせずたむろしているのを見た時はさすがに他のスペインと違った異様な雰囲気に警戒心を覚えた記憶があります。

でも僕はその地域にある安い語学学校に通っていて、クラスメイトはほぼアフリカ人かモロッコ系の人でありますし、その人たちは普通にいい人たちですし偏見を持たずに仲良くなりたいと思っていて、「そういった危ない側面もある」というだけなので、そこに夜に飲みに行ったりできるようになりましたが、女性一人で歩いたりすることはお勧めしないことは確かです。


スペインの治安をまとめると基本すごく安全、ただ観光客の多い地域、特にバルセロナは気を付けた方がいい。また移民が多い地域など治安が悪いとされる地域もあるので、地元の情報をしっかり確認しつつ最低限身の安全を確保すれば特に問題はないと思われます。


以上、1.情報量の多さ、2.安全性という観点からスペインへのワーホリ・留学をお勧めしますが、「スペインよりもとにかく南米に興味があるんだ」という人は、アルゼンチンやチリのビザ取得にぜひトライした方がいいと思いますし、言語的にアドバンテージがある方は申請のハードルは下がるかもしれませんね。
直感にまかせて!


スペインでの生活

ビルバオでの生活

ビルバオ旧市街の川沿い

現在はビルバオという北スペインはバスク地方の街に住んでいます。バスク地方は1000年以上の歴史を持つバスで人が多く住んでいる地域で、スペインの中でも特に特殊な地域で、人々の気質もスペインの陽気で情熱的なイメージとはまた違い、勤勉で独自の文化を大切にしている人々といった印象です。

普段わたしは平日は語学学校に週5で朝2,3時間ほど通い、木曜~日曜日は午後からラーメン屋で働いています(※ビルバオで初めての日本人オーナーのラーメン屋Ramen ShimojiRamen Keitoku)。時給は現在10€≒1600円くらい(2024年4月現在)なので、為替の影響もあり日本よりは良く、スペインの中でも時給8€などをよく聞くので、いい方ではあると思います。(ちなみにオーナーは日本人です。)ビルバオは先ほども書いた通り、勤勉なバスク人の地域という事もあり、経済状態が良く、物価が多少高い地域でもあるのも原因の一つです。

感覚としては外食は日本より高く1.5倍以上はかかるイメージ、ただスーパーで食材を買って自炊すれば日本と変わらないかむしろ野菜や果物などは日本より安い場合もあります。バルでビール一杯、平均2.5€くらい、ワイン一杯2€くらいで他のソフトドリンクなどと比べても、その二つはかなり安いと思います。お酒好きとしては嬉しいです。(ただしカクテルは高い)
なので、基本は自炊、たまに人とご飯や飲みに行くときは考えながらお金を使えば何とか生活できてるといった状態です。(家計簿はつけています)

※特にこちらに来て強く感じるのは、外食に関して日本が成熟しすぎているのか、長い歴史があるためか、かなり買いたたかれており、全体的に外食の価格が低すぎると思います。人々がイメージしている外食の価格がそもそも低いのでそれを変えるのは難しいし、「企業努力」=価格を下げる事、といった文化はかなり良くないなと感じます。結果外食産業は長時間労働、低賃金といった印象になってしまうのかと。

スペインでの仕事の見つけ方

スペインのワーホリがハードルが高い理由は、仕事を見つけにくいイメージがある事にもあるように思います。もちろん言語のハードルが英語より高く、さらに失業率が12.9%(2023年)とEU内でも高いのは確かです。

一方でこっちに来た感覚としては日本人は「日本人である」という理由から、日本食レストランなどでは雇ってもらいやすく、特に最も多いのはバルセロナ、次にマドリードといったように大都市にはチャンスが多くあることは確かです。

先ほども少し紹介したようにスペイン掲示板や、エスハポン広場などの掲示板を利用すれば、仕事の求人情報、家探し、イベント等様々な情報交換ができる日本語サイトがあるのでそちらの利用はマストだと思います。僕もそれらの掲示板から現在のラーメン屋(Ramen Shimoji)でのバイトを見つけることができました。私は生活費を稼ぎたかったので、仕事をまず軸に住む場所を決めました。そういう人も多くいると思いますので、日本に居る時から仕事を探すことができるのはかなり有難いです。

スペインでの住む場所の探し方

現在私は6人の学生用のシェアハウスに住んでいます。家賃は月400€≒65000円(2024年4月現在)、バスルームは2つ、キッチンは1つ、でリビングルームはありませんが、ビルバオでもかなり中心に近い地域にあります。ビルバオはスペイン全体の中でも物価が割と高いのですが、南スペインなどは250€くらいで借りれたりするみたいです。基本的にはスペインの都市では若い人たちはシェアハウスで住むのが一般的なようです。

そして部屋を見つけるのに一番有名なのが"Idealista"というアプリです。日本でいうSUUMOのようなアプリで地域や条件を指定して空き部屋を検索することができます。

idealistaのアイコン


英語設定にすることもできるので、少し慣れれば部屋の候補を探すことは難しくありません。

ただ、それ以降物件によってアプリ内でのメッセージでのやり取りか電話でのやり取りかになり、ほとんどの場合その際にスペイン語を使ってやり取りする必要があるので、そこが初めての人にとってはハードルが高く、僕も苦戦しました。
基本Idealistaでは安全性の観点から監視の目があるIdealistaアプリ上でのやり取りを進められますが、多くの場合、メールアドレスに連絡するように頼まれたり、WhatsAPP(欧米で使われるLINEのような一般的なメッセージアプリ)で続きの話をするようにお願いされたりします。
その際はぜひ下に書くように詐欺にあわないように気を付けてください。また、僕の家は例えば正式な文書を通じた契約などを一切していません。つまり単に口約束で家賃は現金支払いで泊めさせてもらっているという状況なのです。。
これは恐らく良くないことだとは思いますが、スペインではよくあることっぽいです。学生の方など賃貸の契約書などを学校に提出する必要がある人は、オーナーがそれに対応してくれない場合もあるかもしれないので、事前にオーナーとしっかり確認するようにした方がいいです。日本に比べてしまうと本当にテキトーな国だなと思うことは多いです!いい言い方をすれば文化の違い。(笑)

※家賃詐欺に気を付けて!!

物件によっては詐欺師がフェイクの物件を挙げて、アプリからこちらの電話番号などを知り、WhatsAPPからコンタクトをしてきて、信じて手続きを進めようとしたところ、事前の支払いをした時点でそれ以降連絡が取れなくなるといった詐欺があります。

というのも私がまさに今回その被害にあったからです。(笑) 350€やられました。なかなか見つからずに焦ってしまうとつい心理的にも引っ掛かりやすくなると思うので、冷静に、できれば日本に居る時から探し始めて、契約書もない場合が多いので、お金は現地で家にたどり着いて部屋を確保してから払う事を絶対におすすめします。

僕の場合、2023年12月27日にマドリードについた後、9・10月のスペイン旅行の際に出会ったエクアドル人の友人が家に泊めてくれて、結局1月12日にビルバオに引っ越すまで2週間ほどお世話になってしまいました。そのおかげもあって滞在費用が掛からなかったのですが、それでもお金や仕事の面で多少なり焦っていたのでやられしました。
「まさか自分が」「どうして怪しまなかったんだろう」と自分に呆れましたが、いい話のネタができたということで。。。
なので、一旦仮で滞在する場所をホステルなどで考えている方はより日々お金もかかり焦りが増すと思うので、日本に居る際からIdealistaを使ったり、掲示板を使って家探しを始めたりすることをお勧めします。

とにかくなんの見返りも求めず僕を受け入れてくれたエクアドル人の兄弟や一緒に住む友人たちに大きな感謝で心がいっぱいです。日本に来た時には絶対実家に案内します。


まとめ

スペインは英語ではない、けれども世界中の国々で使われているスペイン語を学べて、かつ比較的安全に様々な文化を体験することができる非常に魅力的な国だと思います。人気のオーストラリアやカナダもいいけれど、もっと新しくてレアな体験、スペインの自由な雰囲気、様々な文化との交流をしてみたいという人にはもの凄くおすすめな場所です。

僕はワーホリビザで1年しかいれませんが、ぜひスペインで待ってます!という気持ちです。

マドリードやビルバオを中心には素晴らしい友人が何人かいますし、このブログを読んで困っている方いたらぜひお繋げしたいです。

それでは ¡Adios, hasta luego!

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