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猪熊のコレクションから、小さき造形

丸亀市猪熊弦一郎現代美術館 (MIMOCAミモカ)の常設展で楽しいのは、猪熊のコレクション。小さいもの、中でもアルミホイルをこよりにしてど捻って丸めてくっつけた、なんとと形容しがたい小さきものがユニーク。コレクションの数々を眺めていると思い出す作品があります。

高木震とよばれた前衛美術家の晩年、ベッドの窓枠に置かれた小さき造形作品が印象に残っています。薬のアルミ箔をいくつも重ねて捻った、人形のようなものは薬を飲むたびにちょっとずつ動きが加わっていったのだろうと思います。仙人のような長いヒゲと髪、穏やかな風貌から作品を推し量ることはできず、前衛美術というものの時代背景は見事なまでに無知な取材でした。
書家と暮らしていた家は、長屋のような生活感の溢れた造りでありながら、書家もアーティスティックな気配を纏っていました。書家の名前は思い出せません。

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