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長年築いてきた信頼で人が集まる家業

個人商店からなかなか脱却できないと思った出来事の続きです。脱却なんかしなくていい、個人商店のままがベストであると悟った出来事を書きます。

優良顧客とメールのやりとりだけで完了しそうにない時は、電話が有効です。なのに、電話をしなかったためにどんどん意思疎通が離れていって、上司の出番となりました。それまでも上司に経過を報告して、判断も仰いでいました。上司の手に委ねました。しばらくして、上司から報告がありました。結果はフェードアウトです。深追いをしないで、静かに時が過ぎるまでやり過ごす状況でした。

その理由として、先代が誠意を尽くして今に至る優良顧客を、当代が切るようなことをしてはならないというものでした。これまでも様々な場面で優良顧客と共に時間を過ごし、心を寄せてきているから今がある。それを引き継ぐことが事業であるかのようです。この時、わたしは業務の拡大は望んでいないと悟りました。販路の拡大すら不要であると。既存の優良顧客を尊重していつまでも継続できることが最大の目的であると。優良顧客からの広がりに期待しつつも直接相対することが欠かせない商売のようでした。家業でした。

家業であるところにパートスタッフが入って、わずかな在籍期間にも関わらずその時の気分で、長年の優良顧客に対応するとはなんぞや、です。大事なことは、信頼の積み重ねで今があることを尊重するならば、スタッフの勤務年数に関わらずその信頼に傷をつけてはならないということです。

前回のnoteで、優良顧客も会社も双方が育つような関係が望ましいと思っていましたが、そこは拡大でなく深耕でした。見誤りました。事業は拡大が望まれますが、家業は継ぐことが大事です。


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