作品の広報と展示に課題
高松市美術館で開催中の「版画でたどる20世紀西洋美術」。
1886年以降の作品が並びます。会場展示に、美術画集と共に版画の技法が発展したという記述があったような曖昧な記憶。高松市美術館は撮影禁止のため、図録を購入すれば正誤を確認できます。
今回の作品解説は短文で読みやすい反面、構成の重厚感に欠けます。
名だたる巨匠の名前が並び、作品中にエディションナンバーのないものもあります。展示品がポスターでもいいのです。解説があれば、希少価値と大衆消費のイメージが広がっていきます。
例えば、アンディ・ウォーホルのキャンベルスープ缶。4種のスープ名が飾られています。京セラ美術館の「アンディ・ウォーホル・キョウト / ANDY WARHOL KYOTO」と展示期間が重複しますので、高松市美術館にはどのランクの作品が来ているのでしょう。
解釈次第のエリスワース・ケリー
今回の解説は、色彩の捉え方に懐疑的です。短い文章で伝えるには大胆な削ぎ落としが必要で、より難しくしている可能性が否定できません。会場の解説は解釈の一面。わたしの言葉が見つかるまで、しばらく探究します。
作品まわり
館内は写真撮影禁止、複数の監視員、学芸員の編集力、広報など、気になることは多々。そういえば森美術館は館内に監視員がいなかったかも、接触のある展示には監視員がいますが、気にならないくらいの動き。三菱一号美術館の監視員はTV番組に出てくる「ハンター」揃いでした。MIMOCAはここいちばんのランキングです(個人調べ)。
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