サム、ありがとう
2021年6月1日、愛犬サムが亡くなりました。
「もう最後かも。」と思った夜、私も一緒に玄関で寝ました。犬は呼吸苦に襲われ、私はその度にハッとして、お互いに眠れない夜でした。サムは翌朝までなんとか持ち堪えました。
朝は仕方なく、仕事に行きました。
今は「家族があれ程大変なら、まだ研修の身なら。欠勤しても許されたのではないだろうか。」とも思います。
帰ってくると、サムが待っていました。
ビックリしました。亡くなっていると思っていたから。これ以上になく、嬉しかった。
玄関に座り込むサムを撫でました。
あまりにも苦しそうな姿を見て「頑張らないで、いっちゃいな。」と涙ながらに声をかけました。
するとすぐお迎えが来ました。
でもそれに逆らう様にサムはバタバタと暴れ出しました。私はつい「怖い」と思ってしまいました。
つかの間、今度はピタッと動かなくなりました。
「死んじゃうかもしれない!!」と大声で叫びました。本当は信じたくないだけで、きっと分かっていました。
お母さんは「まだ聴こえているから、声をかけてあげて。」と私に言いました。「今までありがとう。」小さい声でやっと伝えました。
亡くなったことを受け入れたくなくて、顔をずっと見ていたくて。目や口はすぐに閉じてあげられませんでした。ごめんね。
少し経つと兄が帰ってきました。「運転してたら、サムの声がしたんだよ。」と泣きました。
その日は家族みんなで泣きました。
6/1の夜、みんなの心にぽっかりと穴が空きました。
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