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ある日突然がん患者になった(入院 編)

あれよあれよと入院手続き完了

と言いたいところだけれど
骨髄穿刺(マルク)はほんっっっとうに痛かった

鈍痛には割と強い方だと思うのだけれど
刺すとか切れるとか系の痛みは本当に苦手だぁ…

看護師さんに出産とどっちが痛いですか?
とか
どのくらいで終わりますか?
とか
聞いてもどうしようもないことを問いかけながら
不安を紛らわせているのかどうかもわからない状態で麻酔がぶすっ💉

「引けないなあ」という先生の独り言を聞きながら
出産の方が痛い、出産の方が痛い…!
みたいに念じまくっていたけれど

…痛い
思い出しても痛いし、何なら出産より痛かった…
(あくまで私の主観だけれど)

どこかで聞いたことのあるような
自分で自分によく頑張ったと言ってあげたい
なんてことを自分に言い聞かせていた気がする


あ、あと点滴が全然入らなくて看護師さんが5人も変わったなぁ


ハイドレア


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それが最初の薬の名前

とんでもなく体に悪そうな色をしていて笑
でもそれはほかの薬と抗がん剤とを間違えないようにするため
と看護師さんが教えてくれた

あ~これから治療が始まるのかあ
と思いつつ、不思議と悲壮感みたいなものはなかった

実感がなかっただけかもしれない
抗がん剤って点滴のイメージが強かったから飲み薬ってことに安心したのかもしれない

治療開始時の白血球数は21万

「数値が半分くらいに下がったら退院ね」
という先生の言葉を胸に
とにかく娘に会いたかった



6日間の入院生活

入院のタイミングがちょうど3連休と重なっていたこともあり
沢山の人がお見舞いに来てくれた

すぐに駆けつけて涙まで流してくれた友達
青春時代を一緒に過ごした先輩(先輩って呼んだことない笑)
嫁の友達は俺の友達だ~とか言って来てくれた大学の友達ファミリー
学生時代のバイト先のお客さん
白血病と闘った家族を持つクライアントさん
ボクシング仲間

全ての人に感謝したい

子どもと会えないことはつらかったけど
一人じゃないんだって思えたことは
これから長く付き合っていくことになるであろう白血病との出会いの中で
大きな気づきだった

もちろん
看護師さんや病院の先生にもありがとうがたくさん

今改めて振り返ってみても思う

健康でいられることが当たり前の毎日から
有難うをたくさん感じられた貴重な時間になった



退院

子どもに会いたい
という気持ちと同時に
6日ぶりに感じる外の空気はなんだか新鮮だった

外気に鮮度を感じたのは初めての経験だ

思っている以上に落ちている体力と共に家路についた

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