夢は誰の願望なのか

最近見た夢の話。初恋相手の話。身バレ防止のため一部フィクションも交えて書いていきます。

私の初恋は中学1年生の同じクラスの男の子で、その男の子(Sちゃんと呼んでいたので以降はSちゃん)とは最初特に恋愛感情もなくただ仲の良い友達の感覚でいました。

Sちゃんはいわゆるクラスのムードメーカーで、いつもみんなの輪の中心にいるような、明るくてお調子者の「THE中学生の男の子」といった感じでした。

きっかけは、Sちゃんを含む男女6人で映画を見に行ったときでした。特別仲良しのメンバーだったというわけではないのですが、仲の良かった友達が好きな子と遊ぶための数合わせ的な感じだったかと思います。映画館でSちゃんの隣の席に座り、私は見てしまったのです。明るくてお調子者のSちゃんが映画を見て静かに涙を流すところを…!!!!!ギャップ萌え。単純な中学生が恋に落ちるには十分でした。

その後在学中の3年間はずっとSちゃんのことが好きで、遠回りになるのに一緒に帰って分かれ道で長々話したり、甘酸っぱいことをしていました。Sちゃんは恋愛とかあんまり興味なさそうというか、私のことをそういう対象に見ていないだろうなと思っていたので、話しているだけで楽しいし告白して気まずくなるくらいならこのまま仲良しの友達のままでいたい!などと拗らせまくった挙句特に進展もなくバラバラの高校へ進学し疎遠になってしまい、キラキラした初恋として思い出の中にしまい、キャンパスライフを満喫していた大学2年の夏にSちゃんから突然、「2人でどこかへ出かけないか」と連絡がきたのです。当時お付き合いしている相手もいなかったし久しぶりに会えるのが嬉しくて、車で隣の県の高原へ遊びに行こうと約束をしたのですが、約束した日は大雨で、他にやりたいことも思いつかず、すでに社会人として働いていたSちゃんと大学生とでは中々予定も合わず、結局その予定は流れてしまいました。

しかしそれをきっかけに、なんとなくこの子との縁が切れるのは嫌だな、と思い、毎年Sちゃんの誕生日には「お誕生日おめでとう」の連絡だけをしていました。向こうもまた、私の誕生日にはお祝いの連絡をくれました。成人式後に初めての2人でお出かけミッションはクリアして、めちゃくちゃ楽しかったけど特に恋愛に発展することもなく、それ以降遊びに行くこともなく。ただ誕生日にはお互いにお祝いのメッセージを送りあう。それ以上でもそれ以下でもなかったのですが、Sちゃんに恋人ができたのをきっかけに、なんとなく相手が嫌がるかな、と思っておめでとうの連絡をするのをやめました。向こうからのお祝いメッセージも来なくなって、電話帳に連絡先があるだけの相手になってしまいました。

感情論でしかないけれど、普段から仲のいい異性の友達ではなく、年に1回だけなぜかお祝いの連絡をしてくる異性の友達が自分の恋人にいたら嫌じゃないですか?私はちょっと嫌です…なんだかただの異性の友達というには特別な感じかして。だからやめました。実際私にとってSちゃんは友達ではなく「初恋相手」だったので十分特別な相手ですよね。同じころ、自分にも恋人ができ、その後ろめたさがあるからやめようと思ったのかもしれないです。


前置きが長くなりましたが、夢の話に戻ります。

他にも色んな人が出てきた夢で、直近に関わりのあった職場の人や友人ばかりだったのですがSちゃんもその中にいて、一言だけ私に言って通り過ぎていきました。

「もう誕生日おめでとうって言ってくれないの?毎年嬉しかったのに。」

これは私の願望なのか、Sちゃんが私におめでとうと言ってほしいから夢に現れたのか。平安時代の人々は、好きな人が夢に現れるのは相手が自分のことを好いているからだと考えていたと言われていますよね。日頃から頻繁に考えている相手ならそんなことないやろ~(笑)と一蹴してしまうのに、そうでなかった場合にもしかして相手が…?と都合よく解釈してしまいたくなるのは愚かだ!でも初恋ってやっぱり何年経っても特別ですよね。叶わなかったものならなおさら。

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