2017年12月14日

ラストシーンからの撮影。いつもどおり、まずは僕が段取りを伝える。それを武井が見てカット割りをする。そのカット割りは、まさにラストシーンにふさしい割り方だった。やはり、武井という仲間がいて、俺の映画が成立するんだと思う。
 ネタバレになるので、映画をご覧いただくまでははっきりと書けないのだが、このシーンでは登場しないはずの渋川さんが重要な役割を果たしている。撮影前からそのことを理解してくれていた渋川さんは、「俺、あのシーンいるよな」と言ってくれていた。渋川さんは映らない。だけど、確かにそのシーンには渋川さんが居てくれた方が、美紀たちの芝居は確実に説得力が増してくるのだ。そのことをわかって撮影現場に来てくれた、渋川さんの心意気と役者魂に打たれた。登場しないはずの渋川さんを撮った1カットも一応抑えて、「DVDの時に特典で使いましょう」と二人で笑いあった。
 ラストシーンの景色は、この先、何年たっても忘れないと思う。
 張り出し、けん引など車周りの撮影を終わらす。夜になって、美紀たちが危険な行動をする優斗を引き止めるシーン。極寒であったが、無事に終わる。

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